451 似てる?[1/3] [sage] 2009/10/14(水) 17:46:41 ID:v5MUX07f
ゆいとういは似ているねって、お母さんに言われた。
似ているのかな?
かがみに映る自分の姿をじっと見つめる。
あふれんばかりの知性が顔からにじみ出ていた。
唯「ういー、ちょっときて」
憂「なぁに、お姉ちゃん?」
とことこと歩いてくるうい。
実にかわいらしい。
唯「せーくらべ!」
比べなくたって、私には分かってる。
だって、私の方がお姉ちゃんだから。
私の方が身長もおっきいに決まってる。
唯「……」
あんまりかわんなかった。
憂「いっしょくらいだね、お姉ちゃん!」
唯「そうだね!」
でもなんか、なっとくした。
唯「……」
じぃー。
今度は妹の顔をじっと見つめる。
憂「どうしたの、お姉ちゃん?」
唯「似てるかな?」
じぃー。
ういも私の顔をじっと見つめはじめた。
憂「お姉ちゃんって、かわいいね」
唯「うん。ういも、かわいいね」
なるほど、似ているとはそういうことか。
力強くうなずく私からは、知性がにじみ出ていた。
452 似てる?[2/3] [sage] 2009/10/14(水) 17:47:32 ID:v5MUX07f
唯「お母さんたちが間違えるとこまるから、髪型をかえてみよう」
憂「え、お姉ちゃんが?」
唯「うん」
憂「お姉ちゃんは、そのままの方がかわいいよ」
唯「えー」
憂「だから私が髪型かえる!」
唯「むー、しかたないなー」
私はお姉ちゃんだから、妹にじょうほすることにした。
お姉ちゃんはこういうときに不利だと思ったけど、
ういがそうしたいのならその意思をそんちょうしてあげるべきだと思った。
年長者たるもの、常に優しくなければならないのだ。
憂「どんな髪型がいいかな」
私は、うーんと首をかしげながらいっしょうけんめい考えて、
自分の前髪をかきあげて、赤いボンボンで結ってみた。
唯「……」
どうだ!と言わんばかりに胸を張ってういを見つめる。
憂「か、かわいい……」
ほめられた。
唯「えへへー」
はにかむ私。
だけども、にじみ出る知性はゆるぎない。
憂「けど私には似合わないかな」
唯「えー」
お気に召さなかったもよう。
まったく、わがままなお姫さまなんだから。
453 似てる?[3/3] [sage] 2009/10/14(水) 17:48:50 ID:v5MUX07f
唯「じゃあこう」
今度は、髪を後ろで結ってみた。
こういうのを、ポニーテ、テ……ポニーテウ、ポニーテウって言うんだよって、幼稚園の友達がふんぞり返っていた。
年長者たるもの、ちまたの流行ファッションにも常に目を光らせていなければならないのだ。
憂「……」
唯「これもだめー?」
なかなかむずかしい。
髪を結わえていたゴムをほどくと、ういが「あっ」と小さな声を出した。
唯「?」
結いなおしてみた。
憂「……」
なんか、うっとりしてる。
唯「……」
ほどいてみた。
憂「あっ」
唯「これがいいの?」
憂「うん」
唯「じゃあ、くくってあげるね」
憂「えへへ、ありがとうお姉ちゃん」
唯「どういましまし……て」
憂「……」
呂律が回っていなかったけど、完全にごまかせたと思う。
これもまた、しゅくじょとして当然のふるまいである。
唯「はい、完成~」
憂「わあ……」
ういはとっても嬉しそうだった。
本当に嬉しかったらしくて、お風呂の時も寝るときもその髪型だったので、
お父さんとお母さんがあきれていた。
454 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2009/10/14(水) 17:51:02 ID:v5MUX07f
446の下側やってみた
子供って覚えたての言葉、何回も言おうとするよねw
そこがまた可愛かったりするんだけども
本当は憂視点を書いて、唯より知性に溢れてるじゃんwwってオチにしようと思ったけどクドイ気がして自重。
ではでは、駄文失礼しました
最終更新:2009年12月14日 23:07