「はーいみんなー自分の席についてねー」
男がパンパンと手を叩くと騒がしかった子供達は自分のの席に座っていく。
ここはとある小学校、男はそこで教師をやっている。
「今日の理科の授業は実験を行います。みんな予習はしてきたかな?それでは実験室に移動しましょう。」
白衣の服に着替えている男はそう言った。
「ゆっくりと理科実験」
そんなこんなで実験室に移動してきた先生と生徒。
実験室には人の骨の標本や化石、ゆっくりのホルマリン漬けなどが飾られている。
「みんな席に着いたかな?今回は【電流の実験】を行います。復習しますのでP78を開いて下さい。」
今回の実験の目的、どんな道具を用いるのか、その実験をするとどんな結果になるか、などの説明をする。
予習してくれば理解できるはずだが、まあそれを全員に期待するのは酷だろう。
そのため私は実験をする際にはこうして説明をする。
やはり実験内容をプロセスから結果を含めて理解して欲しいからね。
おっと、自己紹介するのを忘れていたね。私はこの小学校で教師をやっている男だ。
特に専門としている科目は無く、国語から社会など何でも教えている。
中でも私は理科が一番好きだ。子供の頃から昆虫の観察などが好きだったからね。
それに今はあのゆっくりという生物もあるし・・・ゲフンゲフン話が長くなってしまったね。
それでは授業の風景をゆっくり見ていってもらおうか。
「・・・ここまでが今回の実験の範囲になります、それでは道具を前に取りにきて実験を始めて下さい。
ちゃんとスケッチと測定した結果をメモしておいてねー」
その言葉と同時に子供達が「わー」と声をあげ、必要な道具を集めていく。
豆電球にワニバサミのクリップに電池・・・そしてゆっくりである。
ゆっくり達は透明な箱に入れられている。その中でゆぅゆぅと寝息を立てながら寝ている。
サイズは大きいものから小さいのまで色々、種類はゆっくりれいむとゆっくりまりさである。
「各班ゆっくりは二つずつ持っていってねー。あ、種類は気にしなくて良いから。」
そう言われて我先にと言わんばかりにゆっくりを持っていく。
こら、そこ箱を叩くんじゃない。ウザイのが起きてしまうぞ。
「・・・ゆ!、ゆっくりしていってね!!」
「ゆ!?ゆっくりしていってね!!!」
あ~あ起きてしまったようだ。
「ゆゆ!?ここはなんだかゆっくりできないよ!れいむをはやくだしてね!
「ゆ~!ここはぜんぜんゆっくりできないよ、まりさたちをおうちにちゃんとかえしてね!!
起きたと思えば早速これだ。全く饅頭の分際で何をいってるんだ。
しかも相手はある意味大人より残酷な子供にだ。
道端であったら即潰されるか、いじりたおして殺されるであろうに。
しかし今のこいつらは実験に使うただの道具である。そのため私も子供達も無視して準備を進めていく。
「おじさんきこえないの?ばかなの?わかったらさっさとあやまってここからだしてね!」
「おなかすいたよ。とっととごはんをもってきてね!もってこないばかはゆっくりしね!」
はっはっはこやつらめ。
危うく私のギャラクティカマグナムが炸裂してしまうところではないか。
だが私も教師の端くれ、生徒の前でそんな姿を見せるわけにはいかないので我慢我慢。
ちなみにこのゆっくり達は加工所から購入したものだ。
ゆれいむとゆまりさはその入手のしやすさから割と安価で購入できる。
他にも種類はあるがありすは直ぐに発情して使い物にならないし、ゆちゅりーに至っては病弱すぎる。
だがゆちゅりーはゆっくりの中では比較的頭も良いので、加工所特性の餡子が凝縮されたゆちゅりーは
この実験のような時に助手として使う学校もあるそうだ。
ゆっくりも使いようによって便利なものにもなるみたいだな。
「ゆー!もうれいむおこったよ!!ゆっくりしんでいってね!!!!」
「そうだよ!ゆっくりさせてくれないじじいはゆっくりしんでいってね!!!」
まあ最もこいつらは特に使い物にならない種類だがな
それと私をじじいと呼ぶな、まだおじさんの年齢だぞ。
「先生準備ができました。」
「お、そうか。どれどれ。」
そう言って一つの班の生徒のところに行く。
ふむ、最初は電池を並列に繋いだみたいだな。+-は間違ってなさそうだな。
豆電球も・・・大丈夫そうだな。
「うん、大丈夫だよ。それじゃあスイッチを入れてごらん。」
生徒が私の指示に従いスイッチを入れる。
すると電球がぴかっと光る。そこまで激しくはない光だが、電球は光りを放っている。
「ゆ!なんかひかったよ、まりさ。」
「ゆ~きれいだねれいむ~」
などどこの饅頭たちは暢気な事を言っている。
私は生徒にノートに取るように言い、次の実験に移るように指示を出す。
「ゆゆ~♪こんどはもっときれいにひかってるよ~♪」
「ゆゆ!とかいはのありすにいわせるとこういうの’ろまんちっく’っていうらしいよ」
「ゆ!’ろまんちっく’っていいひびきだね。まりさ!おうたでもうたおうよ!!」
「いいねれいむ、うたおうか!!!」
「「ゆぅ~ゆぅ~ゆゆーゆ~ゆーゆぅゆぅゆゆ~♪」」
うざい
果てしなくうざい。これには生徒もイライラし始めてきているようだ。
ちなみに今やっているのは直列に電池を繋ぐという実験で、並列の時より電球は明るく光るようになる。
何故かはここでは割愛させてもらう。
この班のゆっくりに触発されてか、他の班のゆっくりまでゆーゆー歌い始めてきている。
ふむ、これはいけませんね。ここは私自ら実験の実演を行いましょうか。
「はい、みんなここの班に集まってきて~」
ゆっくりとは違って私のいう事を良く聞いてくれる可愛い生徒達が集まってくる。
うむ、私はこんな生徒たちに囲まれて幸せです!
「ゆ、ひとがたくさんあつまってきたよ?」
「きっとわたしたちがかわいいからだぜ」
無視することにする。
「じゃあ今度は銅線じゃなくても電流が流れるのを見てみたいと思います。
ニンゲンにも電気は流れるのは教わったよね?それをゆっくりを使って観察したいと思います。」
ひょいと箱の中かられいむ持ち上げる。
「ゆゆ!?れいむおそらをとんでるみたい!」
「ゆ!まりさもとびたいぜ、おじさんはやくはやく。」
- あー床に叩き付けたい。呼び方がおじさんになってるのは媚びてるつもりなのだろうか?
まあこれから床に叩きつけるよりおもしろいのが見れるのだが。
私はれいむを机に置く。もっとおそらとびたいという抗議も無視する。
そして私は
バチンッ
「ゆぅ”!?」
ゆれいむの右頬にクリップを止める。ちなみにクリップはギザギザしているタイプだぞ♪
「・・・い”だいい”いいぃ”ぃぃぃいい”い”いい!!!!!!」
「れいむー!?おじさんれいむになにするの!ゆっくりやめてね!」
バチンッ
今度は左頬にクリップを止める。
「ゆ”ううう”う”ぅぅはなじでえ”え”え”ぇぇぇぇ」
「おじさんばかなの?まりさのこえきこえないの?さっさとれいむをはなしてあげてね」
「ゆ”っぐりできないいいぃぃぃぃ」
さて準備は整ったかな。まずは並列繋ぎからやってみるか。
電池を繋ぎスイッチを入れる。
「ゆ?ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」
「れ、れいむううううううううううううう?」
「はい、みんなーこれが並列繋ぎだよーゆっくりにも電流が流れてるのわかるよねー」
そう言って生徒達を見渡す。お、ちゃんとスケッチしてるな、感心感心。
「ゆ”ゆ”ゆっ”ゆ”ゆ”ゆっ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”♪」
イカンイカン、発情して来てるな。
子供達にも悪影響を与えそうなのでここらへんでスイッチを切る。
「ゆゆ?どおしてやめちゃうのおおおおおおおおおお!!!すっきりじだいいいいいいい!」
「はいみんなーこの時ゆっくりの事は無視して次の実験に進んでくださいねー」
一応釘を刺しておく。セクハラで懲戒解雇なんてされたくないしな。
今の親御さんたちは厳しいし。
そう思いつつ私は配線を直列に変える。
「ずっぎりざぜでよお”お”お”お”お”お”お”お?ゆびゃああああああああああああああ!!!!??」
うむ、成功だ。といっても電池を繋ぎ直すなんて小学生でもできるわけだしな。
ここ小学校だし。
「ゆ~れいむきれいだよ~♪」
さすが餡子脳。さっき必死に訴えてた癖にもう忘れている。
というかあれって綺麗に見えるのか・・・?
青白く発光してるゆっくりが白目向きながらビクンビクン痙攣してるのって。
「ま、ま”りざあ”あ”あ”あ”だずげ、ゆぐ!?ゆぐぅぅぅぅぅううううう!!!」
「ゆっ?おじさんれいむがくるしんでるよ、はやくたすけてあげてね!」
自分で助けようとは考えないのか。
ゆまりさはゆっくりの中でも一番タチが悪いという風に聞くしな。
そんなゆまりさを箱から持ち上げ机に置いてあげる。
「そんなに助けてあげたいなら自分で助けに行けば良いじゃないですか?」
「ゆ!まりさはあんなのにさわりたくないぜ。だからおじさんがさっさとたすけるんだぜ。」
早速同属を見捨てやがったのかこのクソ饅頭。
しかも触りたくないのか、確かに妙に狡賢いのだなまりさという種類は。
- ふ、そんな甘いこと言ってられるのも今のうちだけだがな。
「みんな直列と並列の繋ぎ方は分かったね?ではゆっくり二匹を別々に繋いでみて観察しましょう。」
「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「ゆっぐりいいいいいぃぃぃぃぃ!?!?!?!?」」」」」」」」」」
うむうむ、良い生徒達だ。
それと同時に今の惨状を見ていた他のゆっくり達までもが悲鳴が上がる。
授業妨害は先生許しませんぞ。
「おじさん!まりさたちはまだなんにもわるいことしてないよ?どうしてこんなひどいことするの?」
「んー?君達は前は加工所にいたんだよ?それを私達が買い取ったのさ。だから君達は私たちの物だ。」
「ゆ!そんなことしらないよ!!まりさはまりさのものだよ。おじさんはなんにもしらないんだね!!!」
うーん餡子脳じゃもう覚えてないのかあ、調教される前の健康なゆっくりを買い取ったせいかな?
それとこいつ今「まだ」って言わなかったか?
「おじさんじゃはなしにならないよ!ここからはやくでてい【バチンッ】っゆ?い、いだだだあああああいいいい」
「先生?こんな感じで良いですか?」
「うんうんOKOK。それじゃあ反対側にも付けてあげようか」
反対のほうにもクリップを付ける様に指示を出す。
バチンッ
「ゆううううううぅぅぅぅ!!!どぼじでごんなひどいことするのおおおぉぉぉぉぉぉ!?」
「さっき言ったでしょう?先生は人の話を聞かないゆっくりは大嫌いです。」
「ゆ”っぐりしたい”い”い”よお”お”お”お”お”お”お”お”」
「他の班のみんなもちゃんと実験を進めて下さいねー」
「「「「「はーい」」」」」
うんうん、やはり少しの知能と人語を喋るゆっくりと人は全然違いますね。
昨今は色々な生徒がいて大変みたいですが。
ふむ、各々の班が着々と実験を進めていますね。
逃げようとしたゆっくりやれいむを差し出して助けを懇願するまりさもいたようですが、大丈夫そうですね。
今回の実験も問題なく「ゆゆゆゆううううびゃああああああがががっがががががあsdfghjkl」
ゆっくりでもあんな大声を出すのは珍しいですね。
少し見に行きましょうか。
「どうしました?」
「あ、先生ーたかしくんがー」
「へっへーん!先生見てよこれ!!」
「うわあ・・・」
そこには電池十本を直列繋ぎしている配線にれいむが繋がれていた。
当のれいむはところどころ黒ずみで絶叫したまんまの顔で目と口から煙を出している。
「先生すごいでしょ!特にこのゆっくりの顔が・・・あいた!」
私はたかし君の頭を軽く小突く。
いくら世間が過敏になっているとはこれくらいは大丈夫だろう。
「たかし君?いつ先生がこんな実験をしろと言いました?」
「いや、えっと・・・あはは。」
「ふう、今回は怪我が無かったものの君のやった事は危ないことです。それとゆっくりも学校では消耗品なので無駄遣いは止めて下さい。」
「ご、ごめんなさい先生。」
「わかれば、宜しい。」
ふふ、飴と鞭は使いようです。
とは言ってもゆっくりは飴と鞭があってもダメですが・・・
「先生・・・電池が。」
「ん?ああ、これはダメですね。液漏れしていますね。」
何本か液漏れしてしまっている。
まああんな無茶な繋げ方をすれば・・・あ、そこのれいむはゴミ箱に入れといて下さい。
確か代わりの電池がまだ前の壇上の方にあったはず・・・あれおかしいな?
「先生ーひだりひだりー。」
「ん?ああ・・・」
生徒に言われて左を向いてみると
そこにはやけに膨らんで口元をモガモガしているまりさがいた。
「ゆっふっふこへせぇがふぁいとおふぃはんふぁちこはるんだよね」
通訳すると「ゆっへっへこれがないとおじさんたちはこまるんだよねか」か
うーむ電池を奪うとはゆまりさはやはり少し知能があるそうだな。
問題があるとすれば口の中に入れたことかな。
ゆっくりはなんでもかんでも口に入れる事しか思いつかないか。
まあ顔しか無いしな。
「こふぇをくぁえしておしくぁったら、ゆっふりまりふぁたちをふぁなしてごふぁんをもってきてぬぇ!」
「断る。」
「ゆふぅ!?」
電池を返して欲しかったらゆっくり達を解放してご飯を持ってこいか。
ふうー・・・やれやれだぜ。
こんな時のために秘密兵器があるのだ!
「どうして?これがないとこまるんでしょ?おじさんたちがこれがほしいならさっさとまりさのいうこときいてね!」
もう通訳するのも生温いわ!
いでよ!我が校の秘密兵器・・・
「ゆっくりしていってくださいね!」
「ゆゆ!?」
じゃじゃーんゆっくりいくさんだ!
希少種なだけに手に入れるのも苦労したんだよこれは・・・
「ゆっ・・・ゆっ、ゆははははは!おじさんなにそれ?まりさたちとおなじゆっくりがひみつへいきなの?
にんげんのくせにあたまわるいんだね!ゆははははははは!!」
貴様の様な駄ゆっくりといくさんを一緒にするでない!
説明しよう!
ゆっくりいくさんとは最近発見されたゆっくりの新種である。
モデルとなった人物が礼儀正しいせいか、ゆっくりなのに最初から敬語だ!
そして何といくさんはゆっくりの中でも珍しく、いや生物としても珍しく電撃を放出する事が可能なのである。
(※つまりブラ○カである)
その特性のおかげで昆虫から蛇などを簡単に捕獲することができ、食料にも困らないのだ!
そのため人里には滅多に下りて来ることもなく、命の危険にも晒されないので繁殖することも少なく
捕獲されることは滅多に無い。
では何故そのいくさんを私が所有しているのかというと・・・ゲフンゲフン
また話が長くなってしまうところだった、私の悪い癖だな。
「ゆ!せんせいきょうはなんのようですか!?」
「ああ、ちょっとそこにいてくれるかな。」
「ゆっくりりかいしました!」
「ゆははは、りかいしましたって、ゆっくりなのににんげんのいうこときいてるよ!ばがだね!」
私はまりさの声を無視して配線を行う。
いだっ!と声を出し、ぷくーと膨れて涙目のいくさんに謝りつつ、まりさもクリップで挟む。
「ゆ!まりさにこんなのがきくとおもってるの?まりさはほかのゆっくりとはちがうんだよ!わかったらさっさとこうさんしてね!!」
えーとゴム手袋はどこだっけな・・・お、あったあった
これを手にはめてと・・・
「おじさんまりさのこえがきこえないの?だとしたらもうじじいだね!じじいはゆっくりしないでさっさとしんでね」
よしサイズは合ってるな。
そういえばゆっくりは何でじじいなんて言葉を知ってるんだ?
じじいなんてほど年取らないだろうに。
など考えつつ私はいくさんの頬を強めに抓る。
「いだいっ!?」
「きこえないのじじい?さっさと・・・ゆっぎゃあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!?!?!?」
抓った瞬間いくさんから大きな電気が放出される。
そして放出された電気はまりさに向かうわけだ。
「いきなりなにするんですかせんせい!おこりますよ!!」
「はは、ごめんごめん。」
いきなり抓った事にどうやら本気で怒ってるみたいだ。
でもその抓った相手に電気が流れてないのに気付いてないのも
ゆっくりであると言うべきか。
「ゆ”ゆ”な、なんで・・・」
まりさは今何が起こったのか理解できていないらしい
そりゃあ電気を流すゆっくりなんて信じられないだろな。
私はいくさんに顔を向ける。
「ごめんよいくさん。あとで代わりに’ふぃーばー’させてあげるから」
「ふ、ふぃ、ふぃーばー!?!?!?」
「うん、思う存分’ふぃーばー’させてあげるよ。」
「ふぃーばー・・・」
うっとりした表情をするいくさん。
これが他のゆっくり種と違ったゆっくりいくさんの特性の一つ
ゆっくりするのが目的ではなく、ふぃーばーするのを史上の幸福としているのだ!
そのふぃーばーするというのどんな時なのかがまだまだ研究中なのだが・・・
「せんせい、いくはふぃーばーするためならがんばるよ!」
「はは、そうかそうか。じゃあ私が抓ったらさっきのように電気を出してくれないかな?さっきみたいに強く抓らないから。」
「はやくりかいしたよ!」
本人の了承も得たことだし、早速抓らせてもらいますか。
「ゆ!?ゆびゃああああああああああ!!!!」
離す
「ゆ?ゆうううぅぅぅぅ・・・」
抓る
「ゆっぎゃあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!」
離す
「ゆぅぅぅ、おじさん・・・まりさが」
抓る
「ゆ!?ゆびやああああぁぁぁぁああああああああ!!!!!」
離す
「ゆぐぅ、あ、あやま」
抓る
「ぐぎゃあ”あ”あ”あ”お”お”お”お”お”!!!」
離す
これを延々と繰り返す。
徐々にまりさが焦げてきて焼き饅頭の良いニオイが出てくる。
帽子も金色の髪の毛ももはや消し炭化している。
「お、おじさん・・・まりさがわるかったよ・・・あやまるよ、ちゃんとこれもかえすよ・・・だからゆっくりさせて・・・」
「いくさん次は最大出力でお願いね♪」
「ゆっくりりかいしたよ!!!」
「ゆ”っぐり”り”がい”しないでえ”え”え”え”え”え”え”え”ゆっぐり”ざぜでえ”え”え”え”え”え”!!!!」
抓る
「ゆぐごあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぎゃあ”あ”あ”あ”あ”あああ%あ#ぎ$ゆ&」
ふっ、饅頭が完璧に炭になったな。
ん、生徒達がこちらを変な目で見ているな。
イカンイカン少し自分に酔ってしまっていたようだ。
教職者としての勤めを果たさなければ。
「みんなー、ゆっくりいくさんはこのように危険なゆっくりなので、道端であってもいじめないで上げてください
。見つけた場合は先生が保護しますので知らせて下さい。」
「「「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」
うんうん、良い声だ。
――――――――――――――
授業の時間も終わりに近づいてきて、片付けに入っている。
勿論ゆっくりもだ。
どのゆっくりも意気消沈しており、目に光が無くぶつぶつ言ってるゆっくりから
ヘラヘラ笑っているゆっくりもいる。
「先生このゆっくり達どうすれば良いですか?」
「ああ、そこに重ねて置いて下さい。」
「?わかりました。」
ゆっくりがドンドン重ねられて山になる。
これだけ重ねれば十分かな。
「先生これから何をするんですか?」
「まあ見ててごらんよ。」
「?」
ゆっくりの山に上からライトを点け照らしてみる。
「さあいくさん、存分にフィーバーして下さい。」
「ふぃぃぃぃばぁぁぁぁぁぁ♪」
いくさんがゆっくりの山の頂上を目指して上っていく。
「いたい!」
「ゆっくりさせてえええ」
「むぎゅ!」
「おうちかえるううううう」
「これはゆめなの、れいむはゆめをみてるの・・・」
いくさんが頂上に到達した。
さあいよいよ始まるぞ。
いくさんが力を溜めて、その溜めた勢いでジャンプして・・・
「~~~~さたでーないとふぃーばーーーーーーー!!!!!」
「「「「「ゆぎょあ”あ”あ”あ”あ”あ””あ”あ”あ”あ”」」」」」
おおバチバチ光ってる。花火みたいだな
た~まや~と頭の中で言ってみる。
「すっきりー!」
いくさんもすっきりできて良かった良かった。
あとはこの出来上がった焼き饅頭をと
パクッ
- 上手い!味と香り共に申し分ない。これは加工所に一つ持って行ってみるべきだな。
しかしこの焼き饅頭の山全て持って帰るわけにも行かないしな。
「みんな~おいしい焼き饅頭ができたよ~持って行って良いよー。あ、お父さんお母さんには内緒にしてね。」
こうして私の授業は過ぎていく。
次の実験は何をしようかな?
確か電気を流すと銅が熱を持つのは教えたかな。
よし、次は熱を持った銅線でスライスしよう!
そんな事を考えつつ私は帰路に付いたのだった。
あとがきなるもの
お初です。SSを書くのはこれが初になります。
さてさて今回の理科実験ですが、作者の小学校時代にやった実験の記憶に
基づき書いてるので、世代によって色々違ってくると思います。
そして最後に銅線で熱もった物の実験について語っていますが
これも実験で発泡スチロールをスライスしたりもやりました。
本当は電流もスライスするのも子ゆっくりも用いてやりたかったのですが・・・
力尽きましたorz
遅筆もよいところです。職人さん達にはただ脱帽します。
あとゆっくりいくさんのネタは24スレの>>614氏から拝借しました。
最終更新:2022年05月19日 15:18