• (作者本人のスタンスとかがゲスなのもそうだけど)相変わらず読んでゆっくりできない作品だったので勝手に続き。
  • 悪意満載なので悪意を許容できない方は読まないのをお薦めします。




ようやく親れいむもご飯を取ってくるシステムを理解した。
その日の夜、最初の日に片目を潰された赤れいむたちは餌も満足に与えられず死んでしまった。
悲しんでいた親れいむだが、まだ底部を千切られただけの赤れいむは、
きちんと世話をすれば薄くのばされた皮も厚くなり再びまた動けるようになるだろう。
そのためにもこの親まりさの凶行を理解せねばならない。
寝静まる前に親まりさに自分もご飯を取ってきたいのでどうやって取ってくるか聞いた。
親まりさは典型的なお馬鹿ではあったのであっさりと口を割った。
そして
「そだてるのはこのにひきでいいよね!」とまりさ種二匹を指差して言ったのだ。
それを聞いて親れいむの怒りは心の中で爆発した。

なんてげすなゆっくり!

森育ちで都会のゆっくりの感性が全く理解できぬ親れいむには、親まりさはゲスにしか移らなかったのだ。
そう思うとこの親まりさへも、そっくりな赤まりさ二匹への愛情もすっかり消えうせる。

やられたらやりかえしてやる!

れいむは、その晩親まりさが寝静まるのを待つとゆっくりと行動開始した。



「どぼぢでばでぃざとあがぢゃんだぢのぼうじがなびのおおおおお!!!!」

朝、親まりさが起きると赤まりさ二匹の帽子どころか自分の帽子までがなくなっていた。

「まりしぇのぼうちがああああああ!!!!!」
「にゃんでないにょおおおおお!!!!」
「ゆ!かざりのないゆっくりがいるよ!ゆっくりできないからしんでね!」

三人の鳴き声で目覚めた親れいむは、泣き叫ぶ親まりさを唐突に横から思いっきり突き飛ばした。

通常ゆっくりは飾りで個体識別をするので飾りがないと相手を判別できなくなる上に飾りがないものとして異分子を排除しようとする。
しかし、愛情を持った親子であればそれを認識できる。
育てようと思ってた赤まりさたちのことを親まりさは認識していた。
勿論、この親れいむも認識していた。
なぜなら、彼らが寝てる間に帽子を処分したのは親れいむなのだから。

「やめてね!やめてね!まりさだよ!れいむのまりさだよ!」

最初の奇襲の一撃でコンクリートのブロック角に当たって皮が擦れた親まりさは餡子が少し漏れ出していた。
なにしろこの三日できちんと餌も食べて体力も回復した親れいむ。
この二つがあわさってあって力関係は逆転した。

「ゆっ!うそつかないでね!れいむのまりさはきちんとぼうしをかぶってるよ!」
「ほんとうだよ!れいむのまりさだよ!やめてね!」
「うそついてまりさになりすまそうとするなんてひどいゆっくりだね!ゆっくりしね!」
「やべでえええええええええ!!!!」
「おきゃーしゃん、おとうしゃんをいじみぇないぢぇえええええ!!!!」

親まりさや赤まりさたちの言うこと等聞く耳持たず、
と親れいむは執拗に餡子の漏れ出した部分へと体当たりを繰り返す。
漏れた餡子を庇わなければいけない親まりさはひたすら耐えるばかりである
とうとう

「も…っと、ゆっくり…したかったよ……ゆげ」

と餡子を吐いて絶命してしまった。
今まで命を弄んできたゲスのツケを払うこととなったのだ。
すっきり欲に負けず同じ都会で暮らすゆっくりをつがいに選べばこんなことはなかっただろうに。
自分と同じまりさ種だけ優遇してれいむ種だけ使い捨てにしようとしてなければまた違ったかもしれなかっただろうに。

「おまえたちもぼうしがないね!ぼうしがないゆっくりはゆっくりしないでていってね!
 あかちゃんだからみのがしてあげるよ!」
「ひぢょい、おきゃーしゃーん!」
「まりちゃはおきゃーしゃんのこどもだよぉぉぉ!!!」
「うるさいよ!」

しつこい赤まりさたちを死なない程度に突き飛ばすと、痛みと疲労で騒音があってもまだ目が覚めない赤れいむを口の中に放り込み
親れいむは自分が生まれ育った森へと跳ねていった。

まちはゆっくりできないところだった。

二度とくるまい、と思い親れいむは自分の親の元へと帰っていった。



「おきゃーしゃんまってええええええ!!!!」
「ゆっぐちできにゃいよおおお!!!!」

一方、残された赤まりさたちは、必死に親れいむを追いかけた。
が、突き飛ばされた上に元々の体格差も体力差も違う。
あっという間に親れいむを見失ってしまい、泣き叫ぶだけで途方に暮れていた。

「ゆっ!ぼうしのないこがいるんだぜ!」
「ほんとね!とってもゆっくりできないいなかものね!」

泣き叫び続ける赤まりさたちは目立つ。
その泣き声に釣られてやってきたのは、成体になりつがいになったばかりのまりさとありすの夫婦。

「ゆっ!めいあんがうかんだんだぜ!」
「どうするのまりさ?ゆっくりできないゆっくりなんてはやくつぶしてしまいましょう?」
「あのこたちをつかえばまりさとありすのこはきれいなままそだてれるんだぜ!」

まりさの提案した案は、あの赤まりさたちを餌を貰うための道具にしようということである。
そうすれば自分達の子どもは一切傷付けることなく育てれる。

「それはとってもめいあんね!ぼうしのないゆっくりのくせにわたしたちのやくにたてるからしあわせね!」

こうして赤まりさはまりさとありす夫妻の元に捕まり、育てられる事になった。
成体にはなったものの、帽子もなく片目を潰され、髪もちぎれちぎれで彼ら一家の餌を手に入れる道具として苦しむこととなった。

終わり。



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最終更新:2018年03月21日 17:43