私はタマゴの頃に棄てられたわ。
独りで産まれ、独りで生きてきた。
イーブイらしからぬ灰色の毛に生まれついてしまったせいで
野生のイーブイからも【サンドリヨン】と呼ばれ見放されていた。

そんな私に初めて優しくしてくれたのは
トレーナーに飼われたブースターだった。
マスターの目を盗んでは私に食べ物を持ってきてくれた……
私に実の妹のように接してくれた……

でもある時、同じトレーナーに飼われているシャワーズとの会話を聞いて
ブースターの思いを知ってしまった。
「あの子は種族は一緒だけど個体値が低い所が多い……
マスターが言ってたわ。色違いにはそういう可哀想な子が多いって……
私達姉妹とは違う。」

私はショックのあまり彼女の着けていた青いバンダナを破いた。
そして………ブースター達の元を去った後、
満月の美しい夜に進化した。

私の斑紋は普通のブラッキーと違って青みをおびて少し銀色に近い。
森のポケモン達は私を【銀】と呼ぶ。


私の夢は何処かにいる本当のお父様とお母様と三匹で暮らすこと……。
それまで私は、戦う。


作 初代スレ91

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最終更新:2007年10月19日 19:41