僕はどうやら5Vと呼ばれるメタモンであるらしい。つまり優秀なのだ。
だから捕まえられてすぐに僕はそだてやに置かれた。
優秀なメタモンはこうなるのだと仲間から聞いていたし覚悟はしていた。
優秀だから、誇りもプライドもその辺のメタモンより高かった。
それを折らないために僕はマスターに逆らわず歯を食いしばり男にも女にもなった。
やがて時がたち、新しいメタモンが来た。
6Vと名付けられたそいつはどう見ても僕より優秀で、僕は監獄に似た所からようやく解放された。
誇りもプライドも無くなった僕を新しいメタモンが蔑むように見ている。
「お前は使えないクズなんだなあ!」
「…そうだよ、僕は君よりも劣っている。でもね、それで良いんだ」
新しいメタモンはそんな僕を鼻で笑ってから嬉しそうにマスターと共に監獄へ向かった。
自信に満ちたその表情がずっと昔の僕と重なった。
「……1か月もいてごらんよ。きっと後悔するから。僕は帰るよ、さよなら」
作 4代目スレ>>227
最終更新:2011年05月03日 01:06