ここは…どこだ?
私は…誰だ?
「あっ、やっと生まれた!…ってコイキングかよー、つまんね。」
人間…?私の親か?
「あ~あ、やっぱ『サプライズタマゴ交換』なんてイベント参加しなきゃよかった。
 どうせネタだろうとうすうす思ってたんだよなー、期待した俺がバカだった。」
何の話を、しているのだ…?
「ああ、お前別にいらねーから逃がしてやるよ。じゃあな、“ザコイキング”!」
お、おい、ちょっと待─────

気づいたとき、私は路上に一匹倒れていた。
朦朧とする意識の中、私を捨てた男の言葉が頭の中で何度も響いた。
『どうせネタだろうとうすうす思ってたんだよなー』
『期待した俺がバカだった』
『ああ、お前別にいらねーから逃がしてやるよ』
いったい、私は何のために存在していると言うのだ…
私は人間に孵された。だが人間ではない。
ネタとして作られた私は、ポケモンですらない!!

そのとき私は全身の血が強く脈打つのを感じた。
血管が焼き切れるように熱い!
次第に私の骨格は盛り上がり、強い痛みを伴いながら体が二倍にも三倍にもなっていく!
真紅の体も、透き通る空のように蒼みを帯びてくる!
そして私は、別のポケモンに進化して、先ほどまでとは比べ物にならない力を得た…

誰が生めと頼んだ…誰がネタにしてくれと願った…わたしは、わたしを生んだ全てを恨む!!
……だから、これは攻撃でも宣戦布告でもなく…私を生み出した…おまえたちへの逆襲だ!!

劇場版、ポケットモンスター
【コイキングの逆襲】
近日後悔…もとい公開


作 初代スレ>>424

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最終更新:2007年10月19日 20:23