おもいよ。
こんなの、もてないよ。
おもいよ、おもいよ、おもいよ…

「ミズゴロウか…珍しいな、拾ってやるか…」

やさしそうなおじいさん。
ぼくをひろってくれるのか…うれしいな

ぼくとおじいさんは、ちいさなためいけにきた。
この「ナナカマド」っておじいさん、ぼくをあそばせてくれるらしい。
…きんじょにおおきなみずうみがあるらしいけど、そこじゃおぼれそうだ、って。
わざわざここまでつれてきてくれるなんて、やさしいひとだね、このおじいさん。

「…なんだこれは、ミズゴロウが…」

ためいけいっぱいに、ぼくとおなじミズゴロウがいた。
…うごめいていた、といったほうがいいかも。むずかしいことばだからよくわかんないけど。


「まさか、これ全部がお前の兄弟だったりするんじゃないだろうな…」

そうかもしれない。
ぼくは、「こたいち」がひどかったからにがされたんだ。
きっと、このミズゴロウたちはぼくとおんなじに「こたいち」がひくいんだ。

ぼくは、ためいけのそこにミズゴロウをみつけた。
…きっとぼくとおなじように、「てっきゅう」をもたされてにがされたんだ。
おもいもんね、しずんじゃうよね…
ぼくは、たすけにいくことにした。




でもおじいさんのもとには、もどってこれなかった。


「コウキッ!お前と言う奴はなんてことをしてくれたんだッ!
 親共々リストラするぞッ!?」
「博士ぇ、ボクはそんなことした覚え…」
「ヒカリが何もしてないって言うんだから間違いない!
 赤い服の少年とか黒いスカートの少女が特定のポケモンを逃がし続けているという報告があったんだ、
 お前がズイにミズゴロウをしかも低個体値のには黒い鉄球を持たせたとか…」
「ほ、ホントにボクは何もしてませんよー!!」

こうして実際に「逃がしている」
「赤い服の少年」と「黒いスカートの少女」は難を逃れ
罪のない「赤い服の少年」と「黒いスカートの少女」ばかりが濡れ衣を着せられていくのです


(>>17へ)
作 2代目スレ>>18-20

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最終更新:2007年10月23日 16:40