あの送りの泉別れから何日も経った。
主が今生きているのか、それとも死んでいるのかも分からない。
我は捨てられることで助けられたのだ。
主は世界を作り直したがっていた。
この悲しみばかりの世界を作り直すために主は感情まで捨てた。
しかし、それの願いは少年達によって阻止された。
その少年達を私は憎んでいる。
それがたとえ間違っていたとしても憎むことを止めることは出来ない。
その少年達がいなければ我は主と一緒に過ごす事ができたのだ。
あの仲間と一緒に素晴らしい夢を叶える為に生きることができたのだ。
だから我は一人の少年の後を追った。
その少年はすでに四天王を倒しチャンピオンとなっているらしい。
我は復讐を遂げるためその少年を襲った。
結果は・・・惨敗だった。当然と言えば当然である。
チャンピオンにまで登りつめた相手に勝てるはずが無かったのである。
その戦いで重傷を負った我はチャンピオンロードに逃げ込んだ。
奥へ、奥へ・・・傷を癒せる場所へと、そしてそこに彼女はいた。
我は傷を負った体で臨戦体制に入る我。
そんな我を不思議そうに見つめて彼女が呟く。
「怪我・・・してるの・・・?」
我は戦闘態勢を崩さぬままコクリと頷いた。
すると彼女は歩み寄ると我に回復の薬をくれた。
我はその時不思議そうな顔をしたのだろう彼女は言ってくる。
「怪我・・・ダメ・・・・」
それから我の傷が治るまで彼女はそこにいてくれた。
そして我の傷が治ると何も言わずに去ろうとした。
それを見た我は体が何かに引き寄せられるように動いた。
前の主と同じものを感じたのかもしれないし短い期間のふれあいで心が通じ合ったのかもしれない。
それは我にも分からないが、
彼女の前に立った我を見て少女が言った。
「くる・・・?」
それに我は手を出しコクリと頷いた。
作 2代目スレ>>108
最終更新:2007年11月04日 22:47