板倉 雄一郎
板倉さんは『ハイパーネット』という会社を1991年に興しました。
ハイパーシステムという当時としてはかなり独創的なサービスが評判を呼び、
メディアにも取り上げられ、多額の融資を受けたのですが、
最終的には、銀行の強烈な貸しはがしにより倒産してしまいました。
渡辺仁さんの”
起業バカ”に板倉さんの話が少し触れられていたので読みました。
とても事細かに描写されているのでとてもリアルに伝わってきます。
アイディアがとても素晴らしく、ビル・ゲイツさんとも面会されたりしましたが、
時代背景・事業への無理解・組織の乱れなど、さまざまな要素が絡まって倒産してしまいました。
やはり、その人の実力もさることながら、起業というのは運の要素が強いなと感じました。
たらればは意味のないことですが、もしバブル後の貸し渋りがなければ、
もし資金繰りさえうまくいっていれば今頃は日本の大企業の一つだったかもしれません。
もっと人材が豊富であり、他の人に任すことが出来たら違ったかもしれません。
また目立ちたがりな性格が災いしたのかもしれません。
日本人は出る杭を嫌う傾向がありますし、楽天VSライブドアの時でさえ、
やっていることはほとんど同じなのにもかかわらずあれだけの差が出てしまいました。
板倉さん本人は、自分はアイディアマンだが社長には向いてなかったとおっしゃっています。
『社長になっちゃいけないヤツがなったから失敗する』の例の一つなのかもしれません。
よく資金繰りで躓くと言われますが、財務に疎い人が社長をやっていたというのが
一番の失敗点だと私は思いました。
ただ、この本からは学ぶところが非常に多く、良書だと思います。
2010.2.1 ★★★★★
最終更新:2010年02月18日 22:14