石川 拓治
NHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』でも取り上げられたことのある、
不可能と言われていた無農薬リンゴ栽培を実現した木村さんの話をまとめたものです。
あまり知られていませんが、実は、日本は農薬使用量が世界一です。
それだけたくさんの農薬が使われているわけですが、
特に、リンゴは農薬を使わない限りは絶対に不可能と言われていました。
果敢にも木村さんは挑戦したわけですが、いろいろ試したもののうまくいかず、
生活は困窮し、森で自殺を試みようとした時に、
なぜ森は農薬をまいてないのに・・・ということに気がつき、
畑の環境を自然の状態に近くした結果、奇跡のリンゴが完成しました。
人間が農薬を使って自然を制御しようとするから失敗するのだそうです。
おかげで、リンゴだけでなく、天気・虫・病気などの知見が深まり、
『百姓は百の仕事という意味なんだよ。百の仕事に通じてなければ、
百姓は務まらないのさ。』と、すごい深い言葉を残しています。
そんな環境で育った奇跡のリンゴはとてもおいしく、顧客が絶えないそうです。
木村さんはお金に執着がなく、もっと高い値段でも売れるのに売らず、
自分が苦労して得たノウハウをみんなに教えています。
ゆくゆくは無農薬のリンゴが主流になるようにしたいのだそうです。
リンゴを通じた壮大なドラマがこの本の中に凝縮されています。
すごいお勧めの1冊です。
2010.3.2 ★★★★★
最終更新:2010年03月02日 18:24