白戸 圭一

白戸さんがアフリカでの4年間の滞在生活を通じて、
現場で見聞きし感じたことがそのまま書かれています。
素晴らしいルポであり、日本にもこんな有能な
ジャーナリストがいることに素直に感動しました。
本書には、南アフリカ・ナイジェリア・コンゴ・スーダン・
ソマリアの情勢が各章ごとに描かれていますが、
どの国も格差が凄まじく腐敗が広がっています。
どの国の人々も与えられた悲惨な環境下で一生懸命に生きており、
日々のうのうと暮らすことが出来る自分がいかに恵まれているかが実感できました。
格差があるから腐敗を産み、それが暴力につながっていくという悪循環が広がっており、
それは全て先進国が生み出してきた負の遺産です。
我々の世代で断ち切っていかなくてはならないと思います。
本物のジャーナリストが命をかけて入手してきた情報をしっかりと受け止め、
みんなで共有していかなくてはと思います。

    2010.4.9     ★★★★★


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最終更新:2010年04月10日 10:01