稲盛 和夫
京セラの稲盛さんが自身が行なったアメーバ経営についてまとめた本です。
起業してから会社が大きくなっていく段階で、一人で全てをこなしていくのが
不可能になったため、部門ごとに独立した組織にしました。
リーダーを育てると同時に、経営に関心を持ち、
経営マインドを持った従業員を社内に増やすことができるというものです。
アメーバ経営には以下のような3つの目的があります。
≪第一の目的≫ 市場に直結した部門別採算制度の確立
≪第二の目的≫ 経営者意識を持つ人材の育成
≪第三の目的≫ 全員参加経営の実現
これは『全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、
人類、社会の進歩発展に貢献すること』という素晴らしい社訓ありきで成り立つものです。
なので、アメーバ経営というのは、世間でもてはやされているような経営ノウハウではなく、
やり方だけを真似しただけでは機能しません。
また、アメーバ間での値段のつけ方が難しかったり、
リーダーを誰にするかが難しいというデメリットもあります。
一長一短だとは思いますが、軌道に乗れば非常に強みのある経営手法だと思います。
とても面白い1冊でした。
2010.7.7 ★★★★☆
最終更新:2010年07月10日 21:24