昔者、荘周夢に胡蝶と為る。
栩栩然として胡蝶なり。
~胡蝶の夢は、誰の夢~
「ゆゆ~? おそらをとべるようになってるよ?」
ある日気がつくと、突然空が飛べるようになっていた
「すごいよ! ちょうちょさんになったみたいだよ♪」
今まで見てきた世界がガラッと変わって見える
「すごいよ♪ どこまでもとんでいけるよ♪」
今まで居た世界を見下ろしながら飛ぶ
今まで感じたことの無い幸福感
世界の広さを改めて実感する
空を舞う蝶で本当に良かったとさえ思えてくる
「ゆゆっ!? すこしつかれてきたから、どこかでやすみたいよ!!」
しかしいくら飛べるといっても体力は無限ではない
適度な休憩はとらなくてはならない
「このおはなばたけでやすむよ!!」
「ゆゆっ!? なにかあるよ」
それは一匹のゆっくりだった
「すごくゆっくりしてるね! ここでおやすみするよ!!」
「ゆぅ~・・・ゆ?」
目が醒めると一面のお花畑
「ゆっくりねむっちゃったよ!! すごくたのしいゆめだったよ!!」
寝起きで小腹が空いていることに気がつく
「ちょうどいいところにちょうちょさんがいるよ!! ゆっくりたべられて・・・」
そこでふと気づく
今自分は蝶になった夢を見ていた
今、目の前にいる蝶は自分だろうか
いや、自分は今はゆっくりであると自覚できる
しかし夢の中では自分は蝶だった
もしかしたら自分はゆっくりなのではなく、蝶の見ている夢がゆっくりの自分であって
本当は自分は蝶なのではないか
自信を持って違うとは言えない
これは蝶の私が見ている夢かもしれないのだから
そんな難しい区別はつけられるわけがないし、考えられない
ならば今とるべき行動は一つ
「ゆっくりしていってね!!!」
蝶かもしれない自分とゆっくりかもしれない自分
二つに向けた最高の挨拶だった
昔者、荘周夢に胡蝶と為る。
栩栩然として胡蝶なり。
最終更新:2011年07月06日 01:53