「やべえ、外した! ちょっとこの距離はきつかったか。と言うか、或る意味狙い過ぎに狙ってるような部分に当たってしまったな。はっはっは」
「やっぱり伯爵が人狼じゃねぇか!」
「いや待て、それだと俺が有理を殺さなかったのがおかしいだろ!」
伯爵の放った弾丸は、AICEではなくその手に持った怪電波銃を弾き飛ばし、破壊した。
「じゃあ何か! まだ見ぬ男爵やなめねこ君、右さんやらが人狼だとでも言うのか! ならば何故あの時私とsnoweさんのお茶会空間を燃やして逃げた!」
「ど うせAICE野郎とか男爵とかが人狼なんだろ! 俺には解る! 俺と男爵が同じ陣営になった事なんてねぇんだよ昔から! そして俺は確かにあの場に有理を
置いて逃げたが、別に校舎は燃やしてねぇ! マジで燃やしてねぇ! andanteとまなはちょっとこう殺したんでそれ、色々こうあれがあれで逃げただけ
で!」
「何だよ! あれがあれって! 最早言葉になってねぇよ!」
「うるせぇ! 俺が人狼だと全て説明がつくかも知れないが、俺は村人なんだ! そういう訳で死ね、AICE野郎!」
「イヤだ、逃げる!」
AICEはそう捨て台詞を残すと、茂みをかき分けて姿を消した。
「……さて、有理。お前は誰を信じる?」
「私、私は……」
有理が何か言おうとしたその時。
「おい、銃声こっちの方だよな?」
「大分近いと思います」
「私に任せて下さい」
遠くからそんな声が聞こえて来た。
【残り6人】
「居たぞ伯爵だ、殺せ!」
男爵はそう言いながらディス・マシンガンをパラパラとばらまく。
「おい、俺村人だって! やめろよ!」
「うるせえ、お前が人狼じゃなかったら誰が人狼なんだ!」
「AICE野郎とか男爵とかxiwongとか色々いるだろ!」
「確かにxiwongは人狼だったが、それは別に伯爵の白証明にはならない。そして私が村人なことは右が証明した」
「酷ぇ! と言うか右なんかに証明出来るのかよ!」
「それが出来たんだよ! 俺も驚いたよ!」
ごろごろと転がって回避しながら、二人は罵り合いを続ける。
「あ、あの、男爵さん」
「ん、何だ」
「本当に伯爵さんが人狼なんですか?」
男爵は少し考え、言った。
「もしかしたら違うかも知れないが、別に違っても問題あるまい」
「ええー」
それはどうなの、と言う表情でなめねこが男爵を見る。
「取り敢えずお前等固まれ。そして俺を守れ」
「え、ええー」
気が付くと一真は二人から距離を置いていた。
そこにコルトパイソンを持った伯爵が茂みの中から現れ突っ込んでくる。
「相打ち上等ぉ!」
「死ね、伯爵!」
「ちょ、その位置は!」
男爵のディス・マシンガンは伯爵の胸を捉え、その流れ弾はなめねこに当たり、伯爵の撃った弾も男爵の胸を捉え――後に残ったのは三人の倒れた男と、それを呆然と見ている一真だけ。
それでもまだ、村に平和は訪れない。
【残り5人】