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景気下方修正へ (2008.2.21)

景気判断下方修正へ 月例報告1年3カ月ぶり

2月21日8時1分配信 産経新聞

 内閣府は、2月の月例経済報告で基調判断を1年3カ月ぶりに下方修正する方針を固め、関係省庁と調整に入った。生産と輸出で減速感が見られ、その傾向が一定期間続く可能性が高まったと判断したため。22日に開く関係閣僚会合で報告する。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発する世界的な景気減速懸念が、日本でも現実のものとなってきたといえそうだ。

 今回、輸出と生産の個別判断をぞれぞれ引き下げ、全体の基調判断をこれまでの「一部に弱さが見られるものの回復している」から「回復が緩やかになっている」に改めるもよう。日銀では、昨年の12月段階で足元の経済が減速しているとの認識を示していただけに、月例経済報告の修正時期が注目されていた。

 政府の統計では、数カ月前から消費者心理や先行指標の悪化が続いていたものの、生産と輸出は高水準を維持。14日に発表された昨年10~12月期のGDP(国内総生産)速報では、輸出拡大を見込んだ企業の設備投資が牽引(けんいん)役となり、前期比0・9%増(年率換算3・7%増)と市場予測を大幅に上回る高成長となった。

 ただ、直近のデータで生産、輸出の基調が緩やかな上昇から横ばいとなり、景気拡大にブレーキがかかってきたと判断した。内閣府では、今年前半は状況が好転するのは難しいと見ている。


わかるPOINT
日本の景気

国民が好景気を実感できないでいるのに対し、これまで内閣府は「景気は一部に弱さが見られるものの、回復している」と主張していた。

実感できない景気拡大

 2002 年から日本は戦後最大となる景気拡大に入った。この好景気は好調な輸出に支えられてきた。また、為替が円安基調で推移していたので、差益によって大企業収益伸び率が見通し対比で常に上方修正されてきた。経常利益伸び率(前年度比)は06年+10.8%と、バブル期に匹敵する高さである。また、資金に余裕ができた結果、設備投資が年6.7%伸びてGDPを押し上げた。しかし、多くの家計が好景気を実感できないでいる。なぜなら今回の景気拡大を引っ張ってきた企業が、賃金の高い一般社員を低賃金のパート社員に置き換え、総人件費を抑制してきたからだ。賃金の上昇が望めない半面、石油価格は上昇し家計を圧迫している。

Ⅰ.外需依存の痛手、サブプライムローン問題

今回の景気拡大は輸出に依存しており、不安定さ脆さを秘めていた。その中、2007年7~8月サブプライムローン問題、すなわち米国の住宅バブル崩壊で世界経済に波紋が広がった。サブプライムローンとは、貸付ローンのうち、優良顧客(プライム層)向けでないものを言い、一般的に信頼度が低い。住宅の値上がりなどでローンが軽減されるが、逆にリスクも高い。米国では住宅ブーム時に、低所得階層や移民にて間もない外人にまで半ば強引な貸し付けが行われ、サブプライムローンが拡大した。しかし、2006年住宅バブル崩壊でローン延滞率が上昇し、ローンの貸し手である融資専門会社が次々に経営破綻していった。そして世界同時株安、米個人消費の落ち込みが引き起こされた。
この現象から米の利下げ+日銀の利上げ=円高ドル安が起こり、日本企業は収益面で圧迫された。また、米国の輸入は圧倒的にアジアからが多く、米国の過剰消費によって恩恵を受けてきたアジアにとって、米個人消費の落ち込みは大きな痛手となった。

Ⅱ.期待できない内需拡大

 まず、内需の一つである個人消費についてだが、賃金の伸びがなく、原油高からガソリン価格の高止まり、食品の値上げが起こり、また、定率減税の廃止から可処分所得が圧迫されている。東京は過去5年で消費が10%以上増加したが、地方は1%程度で止まっている。地方財政は債務の累積や三位一体改革による交付金削減などにより、悪化の一途をたどっている。
 次に設備投資は、先行指標とされる機械受注が07年7-9月期に大幅な落ち込みが見られた。その理由はIT産業の過剰投資の見直しや企業収益の伸び率が低下したことによる。伸び率は06年+10.7%と前述したが、07年は▲0.7%と落ち込んだ。
 このように、内需は行き詰まり、日本経済は今後も輸出増加に期待をかけざるを得ないといえる。


このように、外需依存で好景気に転じていた日本は厳しい状況にある。
他国では10年越しの好景気が続くことが普通らしい。このような好景気を続けるためには、公共投資などの財政政策に頼らず金融政策で景気を調整し、内需型のサービス産業の比率を高めなければならないのではないでしょうか。

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最終更新:2008年04月28日 15:39
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