高齢者医療についてのわかりやすい説明が、23日の朝日新聞「私の視点」に載っていたので、以下にポイントを整理したいと思います。
(4.23 朝日新聞 私の視点 「高齢者医療」 神戸大学大学院教授(公共経済学)小塩隆士
高齢者医療が従来のままでは維持が難しい
・国民一人当たりの年間医療費は、65歳未満が約16万円。65歳以上は約65万円。
・75歳以上の人口比率は05年の9%から25年には18%に上がるとされる。
・国保は深刻な赤字。→高齢者が増え、給付と負担の不均衡が拡大。
・高齢化が進んだ市町村では保険料を引き上げざるを得ず、同じ都道府県でも保険料格差が拡大。
新制度の方向性
財政基盤を強化し不公平を是正する策として、新制度の方向性は正しい。
・負担比 税金5割、現役世代4割、高齢者1割。
・保険料は都道府県単位で一本化し、自治体間の格差是正を図る。
問題点
・低所得者ほど不利な構造。
→都道府県単位で保険料を一本化した結果、市町村が独自に行ってきた低所得者向けの軽減措置がなく なったため。
→子供世帯に扶養されていた高齢者も、新たに保険料負担を求められ、激変緩和措置があるとはいえ基 本的に負担増となる。
総括
日本の高齢者はほかの先進国と比べて所得格差が大きく、貧困問題も深刻だ。ところが日本の社会保障 は、中所得以上の高齢者には充実した仕組みだが、低所得者への配慮が乏しく、所得再分配機能を十分果 たしていない。
最終更新:2008年04月28日 19:05