井戸
難易度:☆☆
怖い度:☆☆☆☆
原文
ある日、泣き声がしゃくに障ったので妹を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
5年後、些細なけんかで友達を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
10年後、酔った勢いで孕ませてしまった女を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
15年後、嫌な上司を殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていた
20年後、介護が必要になった母が邪魔なので殺した、死体は井戸に捨てた
次の日見に行くと死体は消えていなかった
次の日も、次の日も死体はそのままだった
ヒント
死体はどうして消えた?
解説
一般論
死体を処分していたのは母親。
妹、友人、女、上司、井戸に捨てた死体が忽然と消えているが、
最後の母親だけ、死体が消えずに残っている。
男にとってそれは気に留めるほどのことではなかったのかも知れないが、
一晩で人間の死体が消えるなんてことはありえない。
母親の介護が必要とあるため、男はその頃まで一緒に暮らしていたのだろう。
ともすれば、母親が息子が人を殺していることを知っていてもおかしくはない。
母親は息子のために犯罪の片棒を担いでまで死体を処分していたのだ。
最終更新:2012年06月19日 05:56