Lost Isle

クエスト名 Lost Isle
バージョン 2.50
製作者 DarkFlameWolf,Peteo
アクション難易度 ■■■■■■■□□□ 7
謎解き難易度 ■■■■■■■■□□ 8
ボリューム ■■■■■■■■■□ 9
個人的評価 82/100
寸評 2.50での初の大型クエスト
賛否の分かれる独特のシステムと世界観

概要
DarkFlameWolf氏とPeteo氏の共作によるクエスト。
Ver2.50の開発と共に制作が進められ、当初はこのクエスト専用のバージョンも存在していたりとクライアントの開発側とも協力して出来上がった非常に珍しい作品。
そういった意味でも2.50のローンチタイトル的な位置づけと言っていいだろう。
マップは通常のフィールド2枚分、手持ちアイテムは旧タイプの8アイテム方式。
トライフォースは6個の簡略式だが、アイテムを見つけていく作業がある上にダンジョンの一つ一つが相当な密度のために初見での総プレイ時間は軽く20時間は超えるだろう。
ボスはタイルによる擬似的なカスタムボス。

評価点
  • 独特の質感を持ったグラフィックとその配置
タイルセットの雰囲気は今までのものと一線を画すような独特のものでありながらとてもよく出来ている。
また、その質感を活かすようにしっかりとした配置とデザインがなされている辺りがDFW氏の上手さといったところ。

  • 圧倒的な演出力
タイルだけでなくアニメーションが多数用意してあり、山場での演出から細かい部分に至るまで非常に凝っている。
これらは2.10時代から出来たことではあるが、その中でも洗練されたものが多い。

  • 2.50の新要素を活かした作り
それまで擬似的にしか表現できなかったフラグを純粋に管理することができるようになった点や、敵キャラのカスタムにより色々なパターンの敵が増えたことなど、
今までできなかったことを取り入れてかつ高いクオリティに仕上がっている。
8アイテム方式にもかかわらず、多種のギミックによってアイテムの使い分けが必要となり、アイテムの少なさを感じさせない出来になっている。

  • 工夫をこらしたマップ構造
多階層のマップに加え、立体交差やギミックのON/OFFで進行するといった複雑な構造にすることで、見た目にもマップを理解するのが難しく一筋縄では行かない様になっている。

難点
  • 進行がわかりにくい
まず最初から何をしていいのかわかりづらい。剣を手に入れたり、最初のダンジョンに入るために必要なアイテムも探さなくてはならないのだが、流れの中でそれを理解させてもらえないために無駄に右往左往してしまうことになりやすい。
無人島というストーリーの関係上、進行に沿ってヒントを与えてくれると言ったこともないので、もう少しわかりやすくする必要があったのではなかろうか。
一応左上のマップには目印が有り、そこを目指して探索するということはわかるのだが、それも最初はピンと来ない可能性が高い。また、進行に応じてヒントをくれる場所もあるにはあるのだが、あまりタイムリーでなかったり、適当なことを言うケースも有りあまり役に立たないことも多い。

  • ゲームバランス面での問題
謎解き全般に言えるのが、各ダンジョンに1箇所以上初見ではまず詰まるような非常にわかりにくい場所がある点。わかりやすいヒントや、パターンを学習させるといった流れも少ないために詰まった時にどこを探せばいいのかも見えにくい。DFW氏のクエストといえばその辺りの作りが丁寧であったために評価されていた部分も大きいと思うのだが・・・

  • 荒削りなアクションバランス
レベル1から完全に初見殺し(恐らく100%引っかかるであろうレベル)の即死トラップが存在したり、質の悪い配置がやや目立つ。
ボス戦も2.10時代と同様の擬似ボスであり、場合によってはダメージ床の展開でハメ殺しに遭うケースもあり、完璧な調整とはいい難い。
また薬が終盤まで買うことが出来ず、道中で拾うというシステムになっているために人によっては薬切れで詰んでしまう可能性すらある。
無人島故に、という主張はあるにせよ、後半でどうせ買えるのなら最初から手に入る用にすべきでは?

  • ただただ暗い展開
賛否はあるだろうが、全編を通して世界観がとにかく暗い。
漂流した無人島から抜け出すという目的なので、勧善懲悪的なモチベーションもなくただ廃墟と化した無人島で一人戦い続けるという設定で、途中なにか明るいシーンが有るかと言われれば何もなく、ノリとしてはホラーゲーに近い。
エンディングもどちらかと言えばバッドエンディングと言える浮かばれないものであり(ED分岐も特にない)、ZCの中ではかなり珍しい部類でとっつきにくさがある。

総評
クエストとしての間違いなく完成度は高い。
が、調整や設定が万人受けする内容とは言い難く、他人にオススメできるかと言われれば結構微妙な部分も。
ちなみにDFW氏はマップデザインとアイデアだけ提供し、内容はPeteo氏がメインとなって作った、という噂もある。
遊びやすさが特徴のDFW氏のクエストとしては独特のとっつきにくさがあるのはそういった理由なのかもしれない。

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最終更新:2016年10月16日 04:12