ドラゴンボーン及びそれ以降にこの章で説明されている種族は一般的ではない種族である。彼らはあらゆるD&D世界に存在している訳ではないし、彼らが見られる場所ですら、エルフ、ドワーフ、ハーフリング、人間ほどに広範囲に棲息している訳ではない。
D&D多元宇宙のコスモポリタン都市においては、ほとんどの人々が最も風変わりな種族のメンバーですら二度見するようなことはない。しかし田舎に点在するような小さな町や村ではそうした対応を求めることは難しい。一般的な人々はこれらの種族の者たちを見かけることに慣れておらず、それに相応な反応を示す。
ティーフリング:
ハーフオークは現実的警戒をもって迎えられるが、ティーフリングは超常的な恐怖の対象と見なされる。彼らの血筋に流れる悪なる徴は明白な肉体的特徴として見え、大部分の人々にとっては、ティーフリングは九層地獄からやってきたデヴィルそのものに見えるかもしれない。人々はティーフリングが近づいてくると魔除けの手印を切り、近くを通ることを避けるために道の反対に渡り、ティーフリングが入ってくる前に店舗は扉に閂をかけてしまう。
ドラゴンボーン:
ドラゴンボーンはよくモンスターと見なされてしまい、特に彼あるいは彼女の鱗の色がクロマティック・ドラゴンの血筋を示しているような場合にはそうなる。しかし、もしドラゴンボーンが火を吐いたり、破壊を引き起こしたりしないなら、人々は公然たる恐怖を示すのではなく、慎重に警戒を示す反応を示すだろう。
ノーム:
ノームは脅威には見えないし、その善良なユーモアによってすぐに疑いを晴らすことができる。一般的な人々はしばしばノームに対して、おそらくは二度と見ることができない珍しい相手だとばかりに強い好奇心を示し、敵対的な態度や恐怖を示すことはめったにない。
ハーフエルフ:
多くの人々はハーフエルフに会ったことはないが、事実上あらゆる人々がその存在を知っている。ハーフエルフの異邦人が到着すると、何らかの争いやおおっぴらな詮索が始まるのではなく、ハーフエルフのいないところでゴシップが囁かれ、談話室における盗み見が行なわれる。
ハーフオーク:
通常、ハーフオークは好戦的ですぐに怒り出すと見なしておくほうが安全だと言えるため、人々は見知らぬハーフオークには警戒の目を向ける。ハーフオークが入ってくると、商店主は価値あるものや壊れやすいものをこっそり隠すかもしれないし、居酒屋の客はすぐに喧嘩が始まると考えてゆっくりと店を出て行くかもしれない。