人間はD&D世界で最も一般的な人々であるが、その隣にはドワーフ、エルフ、ハーフリング、それ以外の無数の風変わりな種族が共棲している。君のキャラクターはこうした人々の1つに所属する。
多元宇宙に住むあらゆる知的種族が、プレイヤーが操る冒険者に適切なわけではない。ドワーフ、エルフ、ハーフリング、そして人間は、典型的なパーティを構成する冒険者として、最も一般的な種族である。他の種族や亜種族は冒険者としてはより一般性が低い。
種族の選択は君のキャラクターのさまざまに異なる面に影響する。それは君のキャラクターの冒険者人生全体を通して影響する基本的な性質を確立する。この決定を行うとき、君がプレイしたキャラクターの種類を念頭に置き続けること。たとえば、ハーフリングは隠密行動をとるローグには良い選択であるし、ドワーフは頑健なファイターに、エルフは秘術魔法の達人になることができるだろう。
キャラクターの種族は
能力値と特徴に影響を与えるだけではなく、君のキャラクターの物語を構築する手がかりともなる。本章にある各種族の説明には、その種族のキャラクターをロールプレイするための助けとなる情報が含まれている。性格、肉体的な外見、社会のありよう、そして種族的な属性の傾向などだ。こうした説明は君が自らのキャラクターを考える際の助けにできる示唆である;冒険者はその種族一般からは大きく逸脱することもありうる。君のキャラクターがなぜ異なるかを考えるのはやりがいのある仕事で、君のキャラクターの背景と個性を考える上での大きな助けとなる。
種族特徴
各種族の説明には、その種族に普遍的な種族の特徴が含まれている。大部分の種族の特徴には下記の項目が含まれている。
能力値上昇
各種族はキャラクターの能力値の1つかそれ以上を上昇させる。
年齢
年齢の項目には、その種族のメンバーが成年とみなされる年齢と、種族の寿命が記載されている。キャラクターがゲーム開始時に何歳であるか決定する際にこの情報が助けとなる。君はキャラクターの年齢を何歳に設定しても構わず、それによって能力値について説明することもできるだろう。たとえば、君が若かったり、非常に年老いたりしたキャラクターをプレイしたいなら、低い【筋力】や【耐久力】の値を年齢が説明してくれるだろうし、また高い【知力】や【判断力】は年齢を経ることで得られたものであるかもしれない。
属性
大部分の種族は特定の属性に偏る傾向があり、この項目にそれが記述されている。これはプレイヤー・キャラクターに対する制限ではないが、たとえば、秩序属性のドワーフ社会に反して、君のドワーフが混沌属性であるのはなぜなのか、と考えることは、君のキャラクターをより適切に説明する助けとなるだろう。
サイズ
大部分の種族のキャラクターは中型サイズである。このサイズ分類には、おおよそ身長が4~8フィートのクリーチャーが含まれる。少数の種族のメンバーが小型サイズ(身長が2~4フィート)であり、これによって、ゲーム内のいくつかのルールについて異なる適用方法を受けることになる。これらのルールの中で最も重要なものは、第5章に説明されているように、小型サイズのキャラクターは重い武器を使用する際に厄介なことになるという事である。
移動速度
移動速度は、旅をする際(第8章)や、戦闘時(第9章)に移動できる距離を決定する。
言語
種族の長所として、君のキャラクターは特定の言語を話し、読み、書くことができる。D&D多元宇宙における最も一般的な言語については第4章に一覧表示されている。
亜種族
いくつかの種族には亜種族が存在する。亜種族のメンバーは、大分類の種族の特徴に加えて、亜種族によって指定されている特徴をも持つ。亜種族間の関係性は種族ごと、世界観ごとにさまざまである。たとえば、ドラゴンランス世界では、
マウンテン・ドワーフと
ヒル・ドワーフは同じ人々の異なる氏族として共に生活しているが、フォーゴトン・レルムにおいては、彼らは異なる王国に分かれて生活しており、自分たちのことを、それぞれシールド・ドワーフとゴールド・ドワーフと呼び習わしている。
出典:『Player's Handbook』
最終更新:2016年09月12日 22:46