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アステカの神話Ⅰ

アステカの神話Ⅰ AZTEC MYTHOS I

by David Schwartz
中央アメリカ高地の人々によって崇拝されている多くの神々の中では、最も重要な2柱はケツァルコアトルとテスカトリポカである。これらの2神は頻繁に敵対する立場に立ち、ケツァルコアトルは創造者、テスカトリポカは破壊者という立場である。しかしながら、稀な場合ではあるが、ときに彼らは協力することがある。それぞれが強力な存在であるが、一緒に力を合わせた場合にだけ、これら2柱の神霊は世界を創造することができるのである。
世界創造を成すと、互いに、彼らは誰を太陽にするのかを争い合う。テスカトリポカ―彼は影にして暗黒である―は新たに作られた太陽を盗み出し、自らの腰に結わえ付ける。しかしながら、彼の暗黒性のために、彼は1日の半分しか照らし出すことができない。結局、ケツァルコアトルが巨大な棒で彼を天空から叩き落すのである。その後、ケツァルコアトルは太陽としての地位を掴む。
世界が安定した後、ケツァルコアトルは人間の姿を取り、トルテカ人の中で生活を始めた。彼はトルテカの人々に文明の道具―農業と工芸、支配と忠誠―を与え、彼らの支配者への助言者としての役割を果たした。テスカトリポカはケツァルコアトルの隆盛に対する嫉妬を増し、彼もまた人間の姿を取った。しかしケツァルコアトルとは異なり、テスカトリポカはその力をトルテカ人の間に害悪と不和を撒き散らすために使った。彼は村全体を魅惑し、彼らに自己破壊的な行動を取らしめた。彼の妹トラソルテオトルの助けを得て、テスカトリポカはケツァルコアトルを騙して酔わせ、彼の品位を低下させたのである。非常に恥じ入ったケツァルコアトルは、破壊された彼の町であるトゥーラに命じて、すべての財宝を埋め立てさせた。その後、彼は海岸へと赴き、いつの日か舞い戻り、彼の王国を取り戻すという誓いを立てて、蛇の筏で船出を果たした。彼が去ってしばらくもしない内に、トルテカ帝国は崩壊した。
ケツァルコアトルという対の錘を失うと、テスカトリポカは誰にも邪魔されることなく自由に世界中に悪を為すようになり、羽の生えた蛇が帰還するときに備えて多くの者に見張りをさせた。

アステカの神格

アステカからオーマンへ

この記事は、君の信仰系のキャラクターが現実世界の神々を礼拝するために必要とされるあらゆるものを提示する新たなシリーズの第一弾である。今月、我々はアステカのパンテオンの神々で開始することにする。これらの神々は、Savage Tide Adventure Pathのオーマン人たちの中に信仰している者たちがある。他のどんなパンテオンを知りたいと思うか、ぜひ我々に次のあて先までeメールを送って教えて欲しい。
scalemail@paizo.com

出典:

『Dragon #352』p.96

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最終更新:2013年11月15日 23:48
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