解析概論:§56 積分

 領域 K において f(z) の連続性のみを仮定する. K 内で点 z_{{}0} を点 z に結ぶ曲線 C が与えられているとする.
 C の上で z_{{}_0}z の間に順次に分点 z_{{}_1},\ z_{{}_2},\ \cdots,\ z_{{}_{n-1}} を取って i 番目の弧 z_{{}_{i-1}}z_{{}_i}(それを C_{{}_i} と名づける)の上の任意の点を \zeta_{{}_i} として

{\sum}_{{}^{\Delta}}=\sum_{{}_{i=1}}^{{}_{n}}f(\zeta_{{}_i})(z_{{}_i}-z_{{}_{i-1}})

を考える. 弧 C_{{}_i} の長さを \sigma_{{}_i} として, \sigma_{{}_i} の最大値を \sigma とするならば, \sigma\right 0 のとき {\sum}_{{}^{\Delta}} は曲線 C の分割法\Delta および \zeta_{{}_i} のとりかたに無関係になる一定の極限を有する. それを曲線 C に関する f(z) の積分

I={\int}_{{}_C}f(z)\mbox{d}z

という.

z=x+yi,\ f(z)=u(x,\ y)+iv(x,\ y) とすれば, I は線積分

I={\int}_{{}_C}(u+iv)\mbox{d}(x+iy)

  ={\int}_{{}_C}(u\mbox{d}x-v\mbox{d}y)+i{\int}_{{}_C}(u\mbox{d}y+v\mbox{d}x)
最終更新:2012年08月25日 20:51