クシュリニア王国は
ルシリア東北部に密集する各国のほぼ中央東北部に位置し、現代で言う所のサービス業が盛んな国である。
地味は少なく、農地が欲しい事から隣接する
ルトメニア王国を狙った過去があるが、夢破れそれが不可能と成った時、国の方向性を大きく変えた。
王国経営の快楽街を多く有し、娼婦館、賭博場、特にサリアス湖周辺には良質の店を持つ街が並ぶ。
その最良を揃えているのはサリアス泉に隣接する王都パーニャスで、「男なら一度は行きたい」との冠を付けられて語られる。
国体がこの様な事から隣接する
キリシア王国や、
サンフリト王国から侮られ歴史上何度も攻め込まれようとするが、意外に防衛戦には粘りがあり幾度もこれを跳ね返した。
版図を広めない限り、国土が安泰であると考え、
ルトメニア王国との安全条約を作ってからは、国内の防衛のみに比重を置く様に成った。
とは言え、過去の事例が有る為、その条約を信じるトルメニア人は居ない。
農地が無い分、農作物は無いがそれを補って余る程の収入が、各街から落とされる。
巡礼途中の豪商が、遊びがてらにこの国の街を通り、根こそぎその資産を奪われた話は山の様にあると同時に、銅貨一枚から豪商に成り上がった話もあちらこちらに転がっている。
国民性は投機性が高く、一攫千金を狙う山師の様な教えが最良と考えれている。
ただし技術無く、理由も無く一攫千金が運で転がり込む様な考えは無く、その下地を整える為の基本能力を備える事を前提として認識されている。
その為、自分の子供などに対する教育に対し、その親や擁護者はかなり積極的に行われている為か識字率は90%以上である。
商業も栄え、この国に大店(本店)を置く事もステータスであり、クシュリニアに大店があると言うだけで、商売に対する信用度が数倍上がる。
自給率は45%、しかし錬金術の街は金貨一枚を百枚にする事は当然で、それが万枚を超えて初めて国家に貢献したと任じられる。
「楽園」「天国」「極楽」と万人から持て囃されるが、それを賞賛するのは男性のみで、女性側からの意見はこの反比例である。
特産品は強いて言えば美姫、それに従う付き人、演奏団、料理人など、一人の美姫が王族、貴族に招かれた場合、それだけでクシュリニア一年分の国費が賄えるといわれている。
華が有る為、この手の話で風評と流れるが、実際の所それ程大きな金額を貰える美姫は居らず、また支払う貴族も存在しない。
この国で一番富を落しているのは、実は薬草、加工された薬品であり、これに関して貴族は万金を払う事も吝かでは無い。
その為この地には多くの薬師が棲み付き、薬効をどの様に精査しているかは、あまり想像したくない。
現時点においてこの国対して敵対する国は無いと言っても良いだろう。
どこまで本当だかは分からないが、敵対する国の貴族、官僚に対してこの国は独自のサービスをして虜にしていると言われ、強い牽制力を持っていると言われている。
その中に中毒性の薬物が含まれているとの噂もあり、表よりも裏に対しての力が顕著に浮かび上がる。
最終更新:2012年08月30日 23:11