前書き
ヾ( ゚д゚)ノ゛ ヒトガ来タヨ シナチクー
ヾ( ゚д゚)ノ゛ ウレシイヨ シナチクー
ヾ( ゚д゚)ノ゛ バンザイダヨ シナチクー
ヾ( ゚д゚)ノ゛ マタ ショートショート一本ウpスルヨ
シナチクー
ひとりの男が暴徒の集団の前に立ち塞がった。
男は今、人生最大の喜びを感じていた。
「やっと・・・やっとこの日が来た」
男は上着を脱ぎ捨てた。隆々たる筋肉が盛り上がる。
男はゆっくりと構えを取った。いちぶの隙も無い見事なまでの構え。
そう、男は武術家だった。
来る日も来る日も毎日それこそ血の滲むような修行を続けてきた。
だが、どんなに腕を磨こうとも、どれほど強くなろうとも、決して男は
満足できずにいた。
なぜなら、男が磨いていたのは古くから伝わる必殺の拳だったからだ。
ひとたび使えば必ず相手を死にいたらしめてしまう、試合にも喧嘩にも
使うことのできない数々の殺人技。
「使いたい! 思う存分、この拳をふるってみたい!」
どれほど切に願ったことか。
だが、平和な世ではそんな願いは叶うはずもなかった。
もはや太平の世は殺人拳など必要としていなかった。
男は悶々とした日々を送っていた。
そんなある日突然の暴動事件が発生した。
暴徒たちは一般市民を集団で襲い、あろうことか食い殺すという世にも
残虐非道な所業を繰り返していた。
「ここまでイカレた連中相手ならば、この拳をふるったとしても・・・」
男は決意した。
「そう、これはあくまで正義のためなのだ!」
暴徒たちのあまりの勢いに警察さえもが壊滅状態になったとき男の我
慢は限界に達した。
警察に逮捕される心配がないという事実は男がそれまで押さえに押さ
えていた欲望を解き放つのに充分だった。
「ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・」
男は呼吸を整え、
「止まれ。それ以上進むのならば、この先に避難している人々を護るた
めにお前達にこの鉄拳をお見舞いすることになる」
最初で最後の警告。
もちろん形式上一応言ってみただけだ。
男の願い通り、暴徒たちは止まらなかった。
男はそれを確認するとニンマリと笑い、そして暴徒の群れに突進した。
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
「おぁぁっ!」
男の必殺拳が暴徒に炸裂した。
ついに、ついに何の遠慮もなく思う存分禁じ手を使えるその時が来た
のだった。
これまで何度夢に見たことか。
次々と暴徒たちの骨が砕け、肉が裂け、臓腑が飛び散る。。。
はずだった。
だが、しかし。。。
「ば、ばかな・・・」
男は愕然とした。
なぜか男の技は暴徒にまったく通用しなかった。
半生をかけて身に付けた己の技は一体なんだったのか?
呆然とする男の全身に暴徒たちの牙が立てられた。
血まみれになりながら男は呟いた。
「俺の・・・俺の北斗神拳が通用しないなんて・・・
- そんな馬鹿な・・・・今までの修行はいったい・・・・」
その日、伝説の暗殺拳の伝承が途絶えた。
:::::めでたし、めでたし:::::
後書き
ヾ( ゚д゚)ノ゛ ゴメン 怒ナナイデヨ シナチクー
コメント
436 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ [sage] 投稿日: 03/02/22 08:45
ゾンビより人間の黒い部分を書いた作品かと思いきや…
た だ の 北 斗 ヲ タ じ ゃ ね ー か !
ちょとワロタよ。
後書き2
男1 「どこもかしこもゾンビだらけで嫌になるアルよ」
男2 「そんなにゾンビが嫌いか?」
男1 「な、なにアルか、お前!?」
男2 「ゾンビの文句は俺に言え~」
ドガッ! バキッ! ビシッ!
男1 「ぐふっ! な、ないアル、ゾンビに文句なんてないアルよ」
男2 「あるのか、ないのかはっきりしろ!」
ズドッ!
男1 「ないアルないアルないアルないアル・・・あべしっ!」
ボン!
修羅の国 編 完
元ネタわかる人はヲタでつ。
スマソ・・・次はまともなの書くよ。
最終更新:2011年06月03日 19:52