屋内戦の基本を実行し、最上層部まで退却を繰り返して来た我々だが、
万事窮した。生存者は源隊員と剛田、私の3人だけとなり、弾薬ももう
残り少ない。背後には「倉庫A」と書かれた扉。おそらく出口はないだろう。
しかし、もう後戻りは出来ない。私達は扉を開けた。
湿気とカビのにおいが充満した室内。(ここで死ぬのか・・・)そう思いながら
電気のスイッチをつけると室内の様子が照らし出された。
「広い!」倉庫A内は意外な広さだった。梯子階段を伝って屋上に出れる様にも
なっている。「これなら勝機があるかもしれないぜ!なあ、野比!」剛田が
叫ぶ。その時、山積みになった段ボールの方から物音がした。「誰だ!」
我々はとっさに銃を向けた。「待ってくれ・・・。撃たないでくれ。ボクだ・・・。」
声の主が段ボールの陰から出てきた。「出来杉!!」そう、奴らに襲われ、
すでに死亡したと思っていた出来杉隊員だった。「出来杉さん!」源隊員が駆け寄る。
私は舌打ちをして怒鳴った。「待て!源隊員!!すでにゾンビ化が始まってるかも
しれない!近づくな。」私の声で源隊員は立ち止まった。出来杉隊員はよろめきながら
近づいて来た。「大丈夫さ・・・、これを見てくれ」そう言うと出来杉隊員は髪の毛を
すっぽりと脱いだ。カツラ!彼の剃られた頭には大きな手術痕があった。
「・・・!それは!」出来杉隊員は笑みを浮かべながら、自分の頭を指差し、
「りゅ、龍頭・・さ」とうめいた。「お前どうしたんだよ!その頭!」剛田が
恐怖にかられた様子で叫んだ。「もう、心配ないんだ。何も。奴らに怯えて
暮らす必要もない。ボクに恐怖はもうない。」意味不明な言葉を続ける出来杉
に私は銃口を向けた。「もういい、うんざりだ」

すでにゾンビ化が始まった出来杉隊員を撃ち殺した。
ただそれだけの事。私は責める剛田と源隊員にそう言い聞かせた。
出来杉隊員の頭が吹き飛んだ死体を扉の外に出してしまうと私は扉に
カギをかけた。剛田が詰め寄る。「やっぱり納得いかねえぞ野比!
お前、頭が少しおかしくなったんじゃないのか」本当にうんざりだった。
私はこの最後の砦を自分の自由にしたかった。「うるさいぞデブ」
「何だとー!のび太のくせに生意気なー!」喧嘩が始まった。もうどうでも
良かった。私は剛田を殺すつもりで殴り合った。「やめてー!二人とも!
せっかく生き残ったのに、何で争うのよー!」叫ぶ源隊員。「バカだわ!
バカどもだわ!

腕っぷしは昔と変わらず剛田の方が強い。たちまちに私はボコボコにされた。
「はあはあ、いいか野比!これからはオレに従ってもらうからな!オレたちは
お前の奴隷じゃないっつーの!」そう言って剛田が向こうを向いた瞬間、私は
すかさず彼の頭を撃ち抜いた。「キャー!!」源隊員は気を失ない倒れた。
やっと二人きりになれた。私は気絶した源隊員を全裸にするとベルトで縛り上げた。
数分後に目覚めた源隊員は悲鳴を上げた。「な!何をするつもり!」
あとはやることをやっただけだ。案の定、彼女は処女ではなかった。出来杉のやつと
何度も関係を持ったのだと口を割らせてから射殺してやった。あまりにも悔しかった
為、殺した後、何度も姦した。アナルと口にも射精し、その日は眠りについた。
翌朝、屋上に出た私は呪いの言葉を吐きつつ、地上を徘徊するゾンビ共の上めがけて
落下した。


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最終更新:2010年12月06日 20:07