光明皇后

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光明皇后(こうみょうこうごう、大宝元年([[701年]]) - 天平宝字4年6月7日([[760年]]7月23日))は、奈良時代の人。聖武天皇の皇后。藤原不比等と県犬養三千代(橘三千代)の娘であり、聖武天皇の母である藤原宮子は異母姉。名は安宿媛(あすかべひめ)。光明子(こうみょうし)、藤三娘(とうさんじょう)ともいう。 なお、「光明皇后」というのは諡号や追号の類ではなく通称で、正式な尊号は天平応真仁正皇太后という。 ・幼い頃より聡明であったと伝えられ、たとえば『延暦僧録』には、唐より伝わったばかりの尺(ものさし)の使い方を市井に広めたとある。 ・『元亨釈書』では、その容姿が麗しく光り輝くようであったため光明子と呼ばれたとする。 ・伝説的な(実在の疑われる)仁徳皇后磐姫を除けば、前例のない臣下からの立后となる。この出来事が、藤原氏の天皇の外戚として権力を振るう形の端緒となった。 ・仏教への信仰が篤く、藤原氏の氏寺である五重塔の造営を発願したり、  亡き両親のために一切経写経をしている(この経は奥書に「天平十二年五月一日記」とあることから  「五月一日経」とも呼ばれる)。 ・悲田院、施薬院の設立も行った。  悲田院は孤児や貧窮者を収容して飢餓を救う施設、  施薬院は仏教思想にもとづき病者に薬を施して治療を行う施設。  これらがどの程度機能したかは知られていないが、正倉院文書、『続日本紀』などに  これらの施設が稼働していたらしい記述が見られる。 ・また、『宝物集』『元亨釈書』によれば、光明皇后は浴室を作って貴賎を問わず入浴させ、  自ら千人の垢を落とそうと発願したと伝える。  上記の書物によれば、千人目は癩におかされた男で、  皇后ははじめ躊躇したものの、意を決してその背を洗った。  と男は、膿を吸ってもらうと治ると皇后に懇願し、皇后が全身の疱を吸い海を吸い捨てると、  男は光り輝いて、自分は阿しゅく(門がまえに人みっつ)仏であると告げた。  皇后は喜び、この地に阿しゅく寺を建てたという。  以上説話は、平安末期に生まれたと見られる説話。 ・『今昔物語集』巻十一や『源平盛衰記』に、皇后が[[玄昉]]を寵愛したことが  藤原広嗣の乱の原因になったと伝えるが、これは姉の宮子と混乱したものと思われる。
光明皇后(こうみょうこうごう、大宝元年([[701年]]) - 天平宝字4年6月7日([[760年]]7月23日))は、奈良時代の人。聖武天皇の皇后。藤原不比等と県犬養三千代(橘三千代)の娘であり、聖武天皇の母である藤原宮子は異母姉。名は安宿媛(あすかべひめ)。光明子(こうみょうし)、藤三娘(とうさんじょう)ともいう。 なお、「光明皇后」というのは諡号や追号の類ではなく通称で、正式な尊号は天平応真仁正皇太后という。 ・幼い頃より聡明であったと伝えられ、たとえば『延暦僧録』には、唐より伝わったばかりの尺(ものさし)の使い方を市井に広めたとある。 ・『元亨釈書』では、その容姿が麗しく光り輝くようであったため光明子と呼ばれたとする。 ・伝説的な(実在の疑われる)仁徳皇后磐姫を除けば、前例のない臣下からの立后となる。この出来事が、藤原氏の天皇の外戚として権力を振るう形の端緒となった。 ・仏教への信仰が篤く、藤原氏の氏寺である五重塔の造営を発願したり、  亡き両親のために一切経写経をしている(この経は奥書に「天平十二年五月一日記」とあることから  「五月一日経」とも呼ばれる)。 ・悲田院、施薬院の設立も行った。  悲田院は孤児や貧窮者を収容して飢餓を救う施設、  施薬院は仏教思想にもとづき病者に薬を施して治療を行う施設。  これらがどの程度機能したかは知られていないが、正倉院文書、『続日本紀』などに  これらの施設が稼働していたらしい記述が見られる。 ・また、『宝物集』『元亨釈書』によれば、光明皇后は浴室を作って貴賎を問わず入浴させ、  自ら千人の垢を落とそうと発願したと伝える。  上記の書物によれば、千人目は癩におかされた男で、  皇后ははじめ躊躇したものの、意を決してその背を洗った。  と男は、膿を吸ってもらうと治ると皇后に懇願し、皇后が全身の疱を吸い海を吸い捨てると、  男は光り輝いて、自分は阿しゅく(門がまえに人みっつ)仏であると告げた。  皇后は喜び、この地に阿しゅく寺を建てたという。  以上説話は、平安末期に生まれたと見られる説話。 ・『今昔物語集』巻十一や『源平盛衰記』に、皇后が[[玄昉]]を寵愛したことが  藤原広嗣の乱の原因になったと伝えるが、これは姉の宮子と混乱したものと思われる。

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