- 中国では紀元前二世紀からずっと、紙で出来た服を着るという事が実際に行われていた。
紙といっても現代のようにパルプの繊維で作ったものではなく、麻などの繊維を漉いて作られたもので、
防寒性も非常に優れていたという。
- さらには、紙製の鎧すら作られたという。九世紀に、徐商という省知事が千の兵に、
ひだのある紙の鎧を着けさせて常時待機させていたという記事が残っている。
その鎧は強力な矢も通さなかったという。
- 1629年に茅元儀が書いた記事によれば、上質な紙鎧は銃弾さえ貫通できなかったという。
絹糸と布を併用して作ったもので、それに木綿で3センチほどの厚さに裏打ちして、ひだをつけ、長さを膝までとしたという。
(繊維は貫通する力に強かったためと思われる。現代の防弾チョッキも繊維質で作られているとか)
(『図説中国の科学と文明』ロバート・テンプル)
最終更新:2011年08月07日 10:53