九尾の狐

  • 金毛九尾の狐。退治されて後那須野で殺生石となる

  • 「法王能照禅師塔銘」という源翁の略歴によれば、
 安倍泰成に正体を見破られて近衛院の元から逃れた後、
 殺生石となる前に、狐の姿で那須の人々を苦しめていたが、
 勅命を受けた三浦、千葉、上総の三人によって、1204頭の狸狢狼狐と一緒に
 仕留められたという。
 それぞれ三浦介義明、千葉介常胤、上総介広常のことで、
 源頼朝が平家討伐の兵を挙げた当初の代表的な関東武者たちにあたる。



  • 『グリム童話集』所収「おくさま狐の御婚礼」〈KHM38〉に、尻尾の九本ある古狐が登場する。
   妻の気持ちを確かめるために死んだふりをしたところ、求婚に来た他の狐を尻尾の数の少なさを理由に
   断っていくが、最後にやはり九本の尻尾を持った狐が来たことで再婚に応じたところで元夫が起き上がり
   妻ともども追い出してしまったという話。
    →しっぽの複数ある動物も参照


      参考文献

『完訳グリム童話集(2)』


最終更新:2015年05月30日 01:53