蝉折

  • 『平家物語』において、以仁王が持っていたとされる笛。

  • 鳥羽院の御代に、宋皇帝へ黄金を千両贈って、その返礼として蝉の形の節がついた竹を得た。
   これを三井寺(園城寺)で七日間加持した後、笛に加工したという。
   のち、高松の中納言実衡卿がこの笛を吹いた時、つい普通の笛と同じように膝より下に置いたところ、
   蝉が折れてしまい、蝉折と呼ばれるようになったという。
   以仁王反乱の時、これを最後と思ってか三井寺本堂の弥勒菩薩に奉納したとされる。


      参考文献

『平家物語(四)』


最終更新:2014年08月12日 22:55