アラクネ

  • オウィディウス『変身物語』巻六によれば、アラクネは織物の名手で、その腕に恃んで女神ミネルヴァ
   機織り勝負を挑み、ユピテルの浮気をはじめ神々の非行ばかりを描いた織物を織るが、
   最終的にはその増上を女神にとがめられて梭で額を撃たれ、
   こらえきれずに首をくくったという。
   これを哀れに思ったミネルヴァにより、蜘蛛の姿に変えられる。
(zsphereコメント:ユピテルやネプトゥーヌスが姿を変えて女を籠絡・乱暴した場面ばかりを織物に織ったアラクネは、
          ある意味神々の非行を告発する身だったのかも知れない。
          性の非対称性と、機織りが関わってる事も含めて、なんとなく京極夏彦『絡新婦の理』を
          思い出してしまうのだけれども……)


  • プリニウス『博物誌』第七巻によれば、毛織物製造における紡錘は、アラクネの息子クロステルによって発明されたという。
   また、リンネルはアラクネ本人による発明だとか。



      参考文献

『変身物語(上)』オウィディウス
『プリニウスの博物誌 Ⅱ』


最終更新:2016年03月24日 03:12