- オウィディウス『変身物語』に、ピタゴラスが万物の変化・変身を縷々述べたくだりで、
ハイエナには性転換の能力がある、という記述がある。すなわち、雄を背中に乗せていた
雌のハイエナが、あっという間に雄に変わるのだ、とする。
- 『イソップ寓話集』にも、ハイエナは年ごとにその性質が変わって、牡になったり牝になったりする、という記述があり、
これがためにキツネがハイエナを友達にするのを断るという話がある。
- プリニウス『博物誌』第八巻にもハイエナの雌雄両性のことがあるが、アリストテレスがこれを否定した事も付け加えている。
他、ハイエナの珍しい性質として、羊飼いの家のあたりで人間の言葉をまね、名を呼び掛けておびきだして殺すこと、
この動物だけが屍を求めて墓を暴くこと、雌の眼の色が千変万化すること、
魔術を心得ていて、三度凝視するとどんな動物もその場に根が生えたように立ち止ってしまうことなどを述べている。
参考文献
『変身物語(下)』オウィディウス
『イソップ寓話集』
『プリニウスの博物誌 Ⅱ』
最終更新:2016年04月01日 04:47