海へ投げ出された者が先に帰国する

  • ヘロドトス『歴史』巻一
   →コリントス人で竪琴弾きのアリオンは、イタリアとシケリアで多額の金を儲けて
    コリントスへ帰る途中、船乗りたちに金を奪われそうになり海に飛び込むと、
    イルカが彼を助けてタイナロン岬まで運び、アリオンがコリントス王ペリアンドロス
    事の次第を説明した結果、船乗りたちは捕えられたという。
    その後、タイナロン岬にはアリオンが奉納したという、イルカに人がまたがった、「あまり大きくない」
    青銅の像が設置されたとか。



  • 『グリム童話集』「三まいの蛇の葉」〈KHM16〉
   →心変わりした妃が船頭と恋仲になり、夫を海に落としてしまうが、忠義な家来が小舟で追ってこれを拾い上げ、
    夫が以前妃を蘇生させた三枚の葉を使ってこれを生き返らせ、二人で舟をこいで母船より先に帰国、
    あとから帰ってきた妃たちは父親である王の裁きによって、穴の開いた舟に乗せられて海上へ出されて沈んでしまう。



      参考文献
『歴史(上)』ヘロドトス
『完訳グリム童話集(1)』


最終更新:2015年07月10日 16:07