ギンバイカ

  • 地中海沿岸原産の常緑低木。


  • プリニウス『博物誌』第十二巻に、プリニウスの時代にも人々はウェヌスにギンバイカの木を捧げていた、という記述がある。

  • また、同書第十五巻で、ローマのキリヌス神殿の前に二本のギンバイカが植えられていた事をプリニウスは述べている。
   そのうちの一本は貴族のギンバイカ、もう一本は平民のギンバイカと呼ばれており、当初は貴族のギンバイカが活力に満ちていて
   平民のギンバイカは委縮していたが、その後徐々に逆転し、マルシアの戦い(BC91~88)以降、
   元老たちの権威が弱くなるに従って貴族のギンバイカは委縮して実がならなくなったという。
   また、この神殿はローマで最も古い神殿の一つと考えられることから、ギンバイカの木も
   ローマの公の場に植えられた最初の木であったろう、とプリニウスは述べている。


      参考文献
『プリニウスの博物誌 Ⅲ』



最終更新:2016年07月28日 22:58