身分の不平等は富の不平等を来たすけれども、富の不平等は欲望の不平等を来たしはしない! 毎日百人のお客様に大盤ぶるまいのできる人も、しばしば若鶏の股肉一つ食べればそれでげんなりしてしまうのだ。だからこそ、料理人が秘術を尽くして、腹にもたれずしかもおいし御馳走を作り、そういうほのかな食用をかきたてなければならなくなるのだ。
ブリア・サヴァラン『美味礼讃』
邦に道あるに、貧しくして且つ賤しきは恥なり。邦に道なきに、富みて且つ貴きは恥なり。
(国家に道があるときなのに、貧乏で低い地位にいるのは恥であるし、国家に道がないのに、金持ちで高い地位でいるのも恥である)
『論語』泰伯第八
子の曰わく、貧しくして怨むこと無きは難く、富みて驕ること無きは易し。
『論語』憲問第十四