「ちょっと伺いますが」とアリスはおずおずといいました「どうして、このバラにペンキを塗っているんですか」 5と7は黙って2を見ました。2は小さな声で話しはじめました。 「いや、実はね、お嬢さん。ここへは赤いバラを植えるはずだったのに、間違って白バラを植えてしまったのです。それが女王に見つかると、われわれは首をはねられるのです。なので、われわれは女王がおいでにならないうちに、できるかぎりのことをやっているんで――」 ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』