大地は毒を作り出した。しかし人間でなくて誰がそれを発見したか。鳥や獣はそういうものを避け、それに近づかないことだけで満足している。そしてゾウやウルスはその牙を木にこすりつけて研磨する。そしてサイは岩にこすりつけて研磨し、イノシシはその牙の剣を木にも岩にもこすりつけて尖らす。そして動物でも危害を与える身構えはする。だが人間のほかにいずれの動物がその武器を毒に浸すようなことまでするだろうか。
プリニウス『博物誌』第18巻
そしてまた人間以外には、どんな動物でも他から借りた毒をもって戦うことはない。
プリニウス『博物誌』第18巻