皇帝の死後、さほど時を移さず、祝福されし聖グレゴリウス教皇は偶然にもトラヤヌス帝の正義を知って彼の像のある場所へ赴き、涙を流しながらその偉大な勲功を賞讃し、彼を墓から掘り起こした。しかし骨と舌を除き、彼は全て灰に帰していることがわかった。つまりこのことは皇帝が優れて正義の人であり、言葉においてもいかに公平であったかを示している。 『ノヴェッリーノ』