「でも、ここでとってもひとりぼっちなんです!」アリスは悲しそうに言いました。そして自分がひとりぼっちだと思うと、二筋の涙が彼女の頬をつたいましたよ。 「なあ、そんなじゃいけない!」かわいそうに女王様は絶望して手をもみながら叫びました。「自分がどんなえらい子かって考えるのじゃ。今日はなんて遠くまで歩いてきたかと考えるのじゃ。いま何時かって考えるのじゃ。なんでもよい、考えるのじゃ。べそかきだけはおよし!」 ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』