男が言うには、血筋に美しい者がまったくいない家に美しい女の子が生まれると、その美しさは妖精から贈られたものといい、不幸がいっしょに付いて来る、と言うそうである。その男は、知っている美人の名前をいくつか挙げ、美人は誰にも幸福をもたらさない、と言った。美人は、誇りだが同時に、恐れだとも言った。 イエイツ『ケルトの薄明』