→アイルランド南部の村で生まれた娘が揺りかごの中で眠っていると、シー(妖精)が入って来て、
その子は妖精の王子の花嫁に選ばれたので、王子の愛が続く限り、その妃として死ぬことは無い、妖精の命を与えられるだろうと告げる。
火の中から燃える薪をとって庭に埋め、それが無くならない限りその子は長く生きるというので、母親はその通りにする。
七百年で王子が死ぬと、その次の王子が変わって妖精の王国を治め、そのようにして娘の命は七代まで続く。
とある教区の神父がやってきて、娘の長生のために世間の評判が悪いと説得に来るが、娘は
「私が悪いんじゃない」と答える。それから薪の話をすると、神父は庭を掘り返して薪を燃やしてしまう。
これによって娘は死んだので、彼女はキリスト教徒として埋葬され、人々は喜んだという。
参考文献
『ケルトの薄明』イエイツ
最終更新:2016年12月09日 21:03