金持ちのアテナイ人が、他の客と乗り合わせて船の旅をしていた。猛烈な嵐になり、船が転覆したので、他の皆は泳いで助かろうとするのに、アテナイ人はひたすらアテナ女神に呼びかけ、助かった暁には夥しい供物を捧げる、と約束するばかり。
一緒に船から放り出された男が一人、すぐ傍で泳いでいて、アテナイ人に向って言うには、
「女神に祈るのもよいが、自分の手も動かせ」
イソップ寓話
また、あなたがたが祈るときは、異邦人のようにくどくどと述べてはならない。異邦人は、言葉数が多ければ、聞き入れられると思い込んでいる。彼らのまねをしてはならない。あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ。
『新約聖書』「マタイによる福音書」