ニラ(引用)

ところが、卓布の上の種々の物の間に、ロズバジャと申しまして、その基になっている米の工合がよろしく、それに味をつける韮と香料との分量がほどよくありさえすれば、たいそうおいしくいただける、名代の韮料理の一皿がありました。

「本当にあなたは無分別です! 一体何だって、ロズバジャを食べてから手を洗わなかったのです? あなたは浅はかで、不届きないけない振舞いをしたのですから、アッラーにかけて! こうなってはもうあなたなんかに用はありません!」

「この男を引っ立ててこの都の総督のところに連れて行き、ロズバジャを食べるのに使って、その後で洗わなかった方の手を切り落してもらっておいで!」
                                  『千一夜物語』「シナ王の御用係の話」
最終更新:2017年03月25日 23:27