復讐(引用)

だが、野心と復讐のためとあれば、どのようなものに身を堕そうと、意に介する必要がどこにあろう? 高きを窺う者は、その翔けて行こうとする所が高ければ高いほど、それに応じて一度は低く沈淪しなければならぬ、いずれは最も卑しいものに身を曝さなければならぬ。復讐というものは、初めこそ甘美なものだが、まもなく苦渋となって自分自身に跳ね返ってくる。だがそれでもいい、そんなことで怯むわたしではない。
                                  サタン(ミルトン『失楽園』)
最終更新:2017年04月18日 17:28