森(引用)

ああ、できれば、星の光も太陽の光も通さない鬱蒼たる樹木が、その広い夕暗のように、薄暗い陰を投げかけている、どこかこの近くの小暗い空地で、森の住人となって孤独のうちにひっそりと生きてゆきたい! おお、松の木よ、私を覆い隠してくれ! おお、杉の木よ、どこでもよい、わたしの姿をお前たちの夥しい枝で隠してくれ、二度とあの神々しい御姿をわたしが仰ぎ見ることのないように!
                                     ミルトン『失楽園』
最終更新:2017年04月18日 18:51