道成寺

  • 謡曲「鐘巻」のシテが語る昔語りに、道成寺の縁起譚と見做せるものがある。
   「小松原というところに親孝行な海士の娘がいた。ある日、海底に光るものがあるので
    取り上げてみると観音像だった。これを家に祀り信仰するうち、
    娘は輝くばかりの美女となり、その噂を聞いた都の天皇の后に召された。
    そのとき勅使を務めたのが橘道成で、道成寺の名はそれに由来する」と。

(『あやかし考』田中貴子)

最終更新:2011年08月05日 18:55