- 世界中の温暖海に分布する。頭部に背びれの辺かした吸盤を持つ。
- 属名および英名をレモラremoraという。ラテン語の「遅らせること」が語源で、
この魚が船底にくっつく事で船を遅らせると信じられた事による。
- プリニウス『博物誌』では、コバンザメは媚薬とされたり、
また訴訟沙汰を防ぐまじないの作用があるが、
妊婦の子宮のおりものを止め、分娩時まで子供を抑えておく効能もあると記す。
- 日本では、コバンザメは大魚についているため、これを祀れば
大魚にありつけるという信仰があったと云々。
大漁の吉兆としてこれを神棚にあげて祀ったという。
それゆえ、俗にこの魚を告神甚四郎(つげのかみのじんしろう)と言ったとか。
(『世界大博物図鑑 魚類』荒俣宏)
最終更新:2012年04月20日 09:26