2011年度までの入試問題の傾向 |
ここ数年、大問数4題の出題となっています。内訳はリスニング、図表をからめた対話文読解とテーマ英作文をまとめたもの、読解問題(会話、読み物各1題ずつ)という構成です。 リスニングは例年、対話文を聞き、それに関する英語の質問に対し選択肢から答えを選ぶものと、スピーチ、ニュースの一部、バスガイドの説明などの少し長めの説明を聞いて、英語の質問に英語で答えるものという、2つのパターンの問題が出題されています。 テーマ作文は、学校や日常生活に関するテーマで、例年3つの英語の文で書くよう指定されます。 読解問題は、400語程度の会話文、500~700語程度の読み物と、読むべき英文の量が多めになっていて、かなりの速読力が要求されるのが特徴です。問題はともに、本文中の下線部を書き換える問題や内容との一致をみる問題、英文中の空所補充が多く、内容の理解度が問われます。また、英問英答の記述問題も出題されます。 |
対策 |
リスニングについては、聞き取りに慣れておくことが必要です。英文を聞きながら、名前、時間、場所など要点をメモに取る工夫が必要です。「中学生のためのリスニング徹底演習」などを活用しつつ、同じような形式の問題を数多く解きましょう。 また、読解においては、内容が把握できているかどうかを問うものが多いので、限られた時間内に正確に内容を読み取る練習が必要です。短い英文から始めてかまいませんから、英文をざっと読み、その大意をつかむ練習をしましょう。また、素早く大意をつかむためにも、基礎的な文法事項については教科書などを用いて知識を確実にしておくことが大切です。下線部の内容を説明したり、他の表現に直す問題は数多く出ますから、必ず過去問にあたって、答え方を身につけておきましょう。 英作文では3文程度の英文を書く必要があります。過去の入試問題や類似問題などを利用して、ふだんから3~4文の英文を書く練習をしておきましょう。書いたものは先生に確認してもらうようにするとより効果的でしょう。 |
2011年度までの入試問題の傾向 |
例年、大問が5題出題されています。大問1は計算問題、関数、確率、作図を含む平面図形などの基本問題集合、大問2は数式分野の問題、大問3は関数分野の問題、大問4は平面図形の問題、大問5は空間図形を含む総合問題です。出題分野に大きな偏りはなく、全範囲からバランスよく出題されているので、どの分野からの出題も軽視できません。 11年度の大問2では、数式と論理の融合問題が出題されていますが、問題の条件を丁寧にみていけば、どのように証明すればよいかがわかるため、それほど難しい問題ではありません。 作図と証明はここ数年必ず出題されているほか、大問の難易度・分量もあまり変化していません。全体としては基本問題が中心なので、普通に解けば50分の試験時間内にすべての問題に取り組むことができるでしょう。大問形式の問題は、設問文が長めなので、正確な読解力が要求されるといえます。 |
対策 |
解答には幅広い数学の知識が必要なので、苦手分野をつくらないようにしておきましょう。まず、教科書に戻って基本事項を一通り確認しておくとよいでしょう。 関数の問題は、例年グラフについての出題になっています。関数の式の求め方やグラフの性質を理解しておきましょう。また、座標平面上での図形の面積を求める問題も頻出です。差がつくところなので練習しておくとよいでしょう。 平面図形の問題では、証明問題が出題されるので三角形の合同条件や相似条件だけでなく、二等辺三角形や平行四辺形の性質などを正しく覚え、証明のしかたを身につけておきましょう。 空間図形の問題では、立体の中から対象となる部分を抜き出すことがポイントになります。過去に出題された問題を中心に、多くの問題にあたって解答の糸口をつかむ練習を積んでおくとよいでしょう。 |
2011年度までの入試問題の傾向 |
例年、漢字の読み・漢字の書き・小説・論説文・融合文(現代文+古典)の大問5題構成となっています。小問数も25問前後と一定で、出題傾向も大きな変化はありません。文章は長めで、読解問題の大半が選択式問題となっています。 古典(古文や漢文)の問題は単独では出題されずに、古典の出典に関連する論説文や対談などが併載され、読解問題のほかに短文作成・語意の問題も出題されています。 また、比較的わかりやすい文章を用いている小説や融合文に比べると、論説文の難易度が高めで、論説文は作文の題材としても使用されています。 小説では、小問に登場人物の性格や心情を35字~50字で記述させる問題が出ていますので、行間を読む読解力が要求されます。 知識問題に関しては平均的なレベルですので、国語の基礎学力があれば十分対応できるでしょう。 |
対策 |
東京都の入試問題は出題傾向や問題のレベルがそれほど大きく変化していないので、過去問を解くのも有効です。全体的に内容読解に関する選択式問題が大半を占め、迷う選択肢がいくつか見られます。問題文と照らし合わせて選択肢を丁寧に検討するようにしましょう。 論理的文章は、難しめの文章に慣れておく必要があります。段落の役割を問う設問もありますから、段落ごとに区切って全体の文章の構成・要旨をつかむ練習をしてください。 小説は直接心情を表した部分に限らず、登場人物の行動やおかれた状況もふまえて心情を考える必要があります。重要な表現には傍線を引いて読みましょう。 融合文は古典を含んだ現代文の読み取りに慣れましょう。現代文と古典を対照させて読むことも必要です。また、短文作成や、語句の意味を問う問題も毎年ありますから、普段から辞書をよく引くなどして語句知識を増やしておきましょう。 |
2011年度までの入試問題の傾向 |
毎年、物理・化学・生物・地学から各1題と、小問集合および会話形式(11年度はレポート形式)の総合問題が各1題の、計6題が大問として出題されています。また、例年小問数は25問程度ですが、そのほとんどが記号選択問題です。その他は、10年度は短い論述問題が3問と、計算問題、作図問題、原子の記号をかかせる問題が出題されました。 記号選択問題が中心で、小問数も多くありませんが、問題文が長めになっています。また、例年、記号選択問題のほとんどが複数の解答を組み合わせた形式か2つ以上のことがらを含む文章を選ぶ形式になっています。 内容的には、教科書のレベルをこえた難解な問題は出題されていません。ただし、題材となっている実験が教科書にないものであったり、複数の実験を組み合わせたものであったりして、単純な知識の確認ではなく、本質的な理解に基づく考察力、推察力が要求される問題となっています。 |
対策 |
内容的には、教科書レベルの問題がまんべんなく出題されているので、まず、教科書の基本的内容を残すところなく、確実に把握・理解しておくことが不可欠です。複数の解答を組み合わせた形式の記号選択問題が多く、あやふやな知識では得点につながりません。正確な理解を心がけるとともに、別のことがらを結びつけて考える練習をしておきましょう。 また、問題文が長いので、長文から的確に必要な情報を得る練習をしておくことも重要です。 記述問題の対策は、学校で行った実験について、なぜその実験操作を行うのか、結果からわかることは何か、などをまとめておきましょう。 作図問題に関しては、例年出題されているので、教科書の実験装置の図や実験観察に関係する図・表・グラフなどを正確に理解し、覚えておくことが必要です。また、実験データを正しく処理してグラフに表せるように練習しておきましょう。 |
2011年度までの入試問題の傾向 |
大問6題が出題されています。その内訳は年度によって変化がありますが、例年、分野融合問題が大問で1~2題出題されています。記号選択問題と記述問題の比率は7:3~8:2程度で、記号選択問題が多くを占めています。 設問数は20~25問程度と多くありませんが、地図・統計表・グラフ・年表などをいくつも用いた問題が多いことが特徴です。また、問題文や選択肢の文が長めであることも特徴の1つといえます。 出題形式では、単答問題や正誤問題が大部分を占めます。その他には、並べかえ問題が数問、論述問題が3~5問程度出題されています。論述問題は、表・グラフなどから読み取れる変化や状態などを説明するものが多く見られます。 地理的分野では世界地理・日本地理からまんべんなく、歴史的分野では幅広い年代からバランスよく、公民的分野では政治・経済から広く出題されています。 |
対策 |
資料の読み取り問題などにやや難しいものも見られますが、大半は標準レベルであり、教科書などの基本事項をしっかり押さえておけば解答できるものなので、3年間の学習内容をまんべんなく復習しておきましょう。地図や統計表などの資料を用いた問題に数多くあたり、資料から何がわかるのかを判断して解答を導く練習を積んでおいてください。とくに、資料から読み取れることをもとに述べる論述問題がいくつか出題されているので、資料を読み取る力と、必要なことを簡潔に表現できる文章力を養っておきましょう。 また、設問数が少ない分、1問あたりの配点が大きいので、ケアレスミスによる失点は大きな痛手となります。問題文や選択肢の文を正確に理解し、あわてて解答することのないように気をつけましょう。時間を計って過去問を解くなどして、余裕のある時間配分ができるようにしておくとよいでしょう。 |
2011年度までの入試問題の傾向 |
東京都の入試問題の作文は、毎年大問の論説文を読んだうえで、200字以内で自分の意見を書くという形式をとっています。論説文自体は難易度が高めですが、作文問題は論説文の内容に関連した身近なテーマ設定であることが多く、比較的取り組みやすいといえます。 11年度は「森林の価値」、10年度は「読書という積極的な営み」、09年度は「言葉によるコミュニケーション」がテーマでした。 注意点としては、設問が「国語の授業で意見を発表する」という設定で「あなたが話す言葉を書け」となっていることです。そのため、スピーチ原稿のように、文末を「です・ます」調でそろえる必要があり、「会話能力」を意識した傾向になっています。普段、「だ・である」調で作文を書く人は注意が必要です。また、「具体的な体験を示して」という指示もありますから、テーマに即した適切な体験を盛り込む力も試されます。 |
対策 |
作文に取り組むにあたっては、題材となる抽象的で難しい論説文を読み、筆者の意見を把握することが大前提となります。筆者の意見に対して自分の意見を述べることが求められているので、まずは読解力と自分の価値観を持つことが必要です。 さまざまな文章を読んで自分とは異なる価値観に触れましょう。視野が広がることで、自分の価値観を深めることができます。また、新聞の社説などを読んで要約するのもよい学習法です。要約をしたら、それに対する自分の意見を、自分の体験を交えて書いてみましょう。 制限字数である200 字は作文としては短い印象を受けますが、入試で作文に割ける時間は実質10分前後のため、書くことに慣れていないと時間が足りなくなってしまいます。過去問を利用し、実際に問題を解くことでペース配分をつかむとともに、短い時間でまとまりのある文章を書けるように訓練しましょう。 |