Fate/Zero

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&font(#6495ED){登録日}:2010/05/19(水) 14:43:57
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます

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#center(){&bold(){&font(#ff0000){――これは、Zeroに至る物語}}}




『Fate/Zero』は、[[TYPE-MOON]]と[[ニトロプラス]]の夢のコラボによって実現した[[ライトノベル]]である。

著者:[[虚淵玄]]
作画:[[武内崇]]
同人誌版は全4巻。文庫版は全6巻。

*【概要】
『[[Fate/stay night]]』の10年前に行われた第四次[[聖杯戦争>聖杯戦争(Fate)]]を描いたスピンオフで、
同作の中で語られたエピソードや裏設定が盛り込まれている。
本作の第1巻が脱稿した後に完成した『[[Fate/hollow ataraxia]]』にも、本作のネタがあちこちに散りばめられている。

メディアミックスとして、ドラマCD化、[[アニメ化]]、漫画化がなされている。
アニメーション製作は『[[空の境界]]』で同じく型月作品の劇場アニメ化を担当した[[ufotable]]。
アニメ版はその高いクオリティで大人気を博し、後のシリーズ展開にも大きく影響を与えている。

ただし、&font(#ff0000){あの}虚淵氏が手掛けたという事もあってとにかくストーリーが重い。
本人も製作前に「本編は[[ハッピーエンド]]だったので遠慮なく[[バッドエンド]]を書けます」とコメントする始末。
原案はあまりにも話が重すぎた為、大きく変更されたという逸話もある。
登場人物が誰一人として純粋なハッピーエンドを迎えないことが特徴。


虚淵「頑張り過ぎちゃった♪」

大塚「泣いちゃった♪」


物語は一応衛宮切嗣を主人公として展開するが、アーチャー・ライダー陣営の方が扱いが良いという声も存在する。
虚淵が奈須に第四次聖杯戦争はどんな話かと聞いたところ、
最初に出た回答が「んー、セイバーがギル(アーチャー)とイスカンダル(ライダー)にひたすらいじめられる話!」という位なのでお察し。
まあその次に「言うまでもなく切嗣の物語」と続いてはいるし、
実際に物語の始まりと終わりを担当しているので、主人公の面目は守られている。&s(){漫画版はウェイバーが締め括ってたけど}





&color(red){※}以下、作品のネタバレを含みます。



●目次
#contents



*【登場キャラクター】
**&bold(){▼セイバー陣営}

●[[セイバー>セイバー(Fate)]]
みんな大好き腹ペコ騎士王。
今回は何かと周囲に振り回されて苦労が絶えない。
聖杯に掛ける願いは「祖国ブリテンの救済」。

●[[衛宮切嗣]]
本作の主人公。セイバーのマスターであり[[イリヤ>イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]の父親。
「魔術師殺し」の異名を持つ元フリーランスの魔術師。
聖杯に掛ける願いは「戦いの根絶」「恒久的な平和の実現」だが、正直下手な悪役よりも悪役らしい。

●[[アイリスフィール・フォン・アインツベルン]]
イリヤの母親で切嗣の嫁。ホムンクルス。
可愛すぎる母その1。

●[[久宇舞弥]]
切嗣の助手。肉体関係も結んでいるが、ただの浮気相手ともいえない複雑な間柄。
名付け親は切嗣。



**&bold(){▼アーチャー陣営}

●[[アーチャー>ギルガメッシュ(Fate)]]
みんな大好き金ぴか慢心王。
麻婆に愉悦の何たるかを説く。
聖杯は自分のものと主張し、願いはないが雑種に勝手に使われるのも業腹と戦争に参加する。

●[[遠坂時臣]]
アーチャーのマスター。
[[凛>遠坂凛]]と[[桜>間桐桜]]の父親。ある意味コイツが元凶と言えば元凶。
聖杯に掛ける願いは『根源への到達』。

●[[遠坂葵]]
時臣の妻で凛と桜の母親。
可愛すぎる母その2で、武内氏のお気に入り。



**&bold(){▼アサシン陣営}

●[[アサシン>アサシン(Zero)]]
アサシンと言えばこの方。
ある意味一番可哀想な扱いのサーヴァント。最初に脱落する。
聖杯に掛ける願いは「人格の統合」。

●[[言峰綺礼]]
アサシンのマスター。
若き日の麻婆。今作では全盛期+とある要因によりチート化する。
聖杯に掛ける願いは特に持たない。

●[[言峰璃正]]
麻婆の父親。
表向きは聖杯戦争の監督役だが、裏では時臣と組んで暗躍する。



**&bold(){▼ライダー陣営}

●[[ライダー>ライダー(Zero)]]
征服王。漢の中の漢。そして誰が呼んだか「俺達の王」。
聖杯に掛ける願いは「世界征服」……ではなく「受肉」。

●[[ウェイバー・ベルベット]]
ライダーのマスター。
周囲に自分の才能を認めさせるために聖杯戦争に参加する。
『Zero』唯一にしてスタッフ公認の萌えキャラ。だが男だ。
[[後の作品>ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]では主役まで獲得した。



**&bold(){▼ランサー陣営}

●[[ランサー>ランサー(Zero)]]
マスターに恵まれなかったイケメン。
サーヴァントの中では最も悲惨な最期を迎える。
聖杯に掛ける願いはなく、主君と栄誉ある戦いに挑むことを願って召喚に応じた。

●[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト]]
ランサーのマスターその1。
ある意味サーヴァントに恵まれなかった人。
サーヴァント共々悲惨な最期を迎える。
自身の経歴に「武勲」という箔をつけるため聖杯戦争に参加。

●[[ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ]]
ランサーのマスターその2。
ケイネスの婚約者。さりげなく本作一の巨乳。
『Fate』原作者・奈須きのこの『Zero』一番のお気に入りキャラ。


**&bold(){▼バーサーカー陣営}

●[[バーサーカー>バーサーカー(Zero)]]
狂化によって正体が隠された鎧騎士。一体何スロットなんだ……?
あの金ぴかを何度も翻弄した凄い人(相手も本気ではなかったが)。

●[[間桐雁夜]]
バーサーカーのマスター。
虚淵曰く「ダメ人間系[[孔濤羅>孔濤羅(コン・タオロー)]]」。
最も幸福であると同時に、最も悲惨な最期を迎えた。
[[桜ちゃん>間桐桜]]を救うべく聖杯戦争に参加。

●[[間桐臓硯]]
雁夜の戸籍上の父親。
雁夜の聖杯戦争を表向きでは支援しつつ、裏では傍観者として儀式の行く末と雁夜の破滅を見守る。



**&bold(){▼キャスター陣営}

●[[キャスター>キャスター(Zero)]]
青髭のCOOLな旦那。
今回の聖杯戦争におけるイレギュラー枠。
聖杯とか関係無しにやりたい放題。

●[[雨生龍之介]]
キャスターのマスター。
連続殺人鬼であり、尊敬する先達たる青髭の旦那と組んでからはさらにやりたい放題。
恐らく『Zero』で唯一、当人にとっては最上とも言える最期を迎える。


*【アニメ版】
アニメ版は分割2クール(2011/10~2011/12、2012/4~2012/6)で放送され、
更に尺の都合上で放送出来なかった映像を収録した、クール毎の&font(#ff0000){BD-BOXのみ}が発売された。
要するに&font(#ff0000){単巻販売は無い}。ディスク枚数は10枚で、単巻販売に換算すると全10巻になる。

売り上げは前後期平均で約48000。
それぞれ2011年秋、2012年春の覇権アニメとなった(2011年覇権は魔法少女まどか☆マギカ、2012年覇権は偽物語)。

OPテーマ、EDテーマもそれぞれ評判は高く、多くの疑似MADが生まれるなど大きな話題にもなった。
一方、アニメオリジナルサウンドトラックは、前作サウンドトラックの監修を務めたのが大御所・川井憲次氏だった事もあり、こちらもまた賛否議論。
中でも「約束された勝利の剣」は、元々曲調が似ていた上にコーラス入りのアレンジがされた結果「スーパーカズヤのテーマ」に似てしまった為、
エクスカリバーならぬエクスカズヤのテーマとネタにされることも。
ただし、本作で梶浦由記氏が織り成す数々の壮大な音楽もまた、素晴らしいものであることに違いはないということは記しておく。

CVを担当した声優陣各位も、ラジオ等でアニメのクオリティの高さに感服する発言をしており、
総じて見れば、『Zero』のアニメはファンの期待に応えた一作となった。……が、視聴者の中には「ラストが尻すぼみだ」という人も幾らか確認できる。
これはそもそも原作が発売された時点で指摘されていたことで、原作読者は作品のラストが清々しい終わり方ではないのは分かっていたことなのだが、
アニメで初めて作品に触れた人からすると、少々物足りなかったのかもしれない。
後半になると尺が足りなくなり、原作小説からの改変も多くなったことに関してはファンの間で物議を醸している。&s(){決戦の作画も独特というかぶっちゃけ崩かry}


*【漫画版】

アニメ版に先駆け、月刊ヤングエースにて2011年2月号から2017年7月号にかけて連載された。漫画は『タブー・タトゥー』『[[仮面ライダーアマゾンズ外伝 蛍火]]』の真じろう。
原作小説を忠実に漫画化しただけでなく、ドラマCDやstay night、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿に続くオリジナル要素まで盛り込んだコミカライズとして申し分ない出来となっている。
また、&bold(){グロ描写が非常にリアル}なのが特徴で、キャスター陣営の被害者たちの絵面は眼を背けたくなるほど無惨な有様となっている。

あと、&bold(){裸をやたらと描きたがる。}
連載中三回あったピンナップポスターは&bold(){全て裸}。(男サーヴァント勢、マスター勢、女キャラ勢の三種類。)
番外編でも&bold(){野郎のマスターが意味なく服を爆ぜ飛ばし、切嗣や綺礼が互いのSMボンテージ姿を妄想する}といった公式が病気要素がてんこ盛りである。


*【もう1つのZero「Fate/Accel Zero Order」】

#center(){&color(red){&bold(){「その結末……我が計略を以て覆す!」}}}


書籍第一巻が発売されてからおよそ10年後。
スマートフォンアプリ『[[Fate/Grand Order]]』にて、『Fate/Zero』とのスペシャルコラボイベント&bold(){「Fate/Accel Zero Order」}が開催。
虚淵氏が自ら書き下ろしたオリジナルストーリーによって、もう1つの第四次聖杯戦争が語られた。


**&bold(){▼原作との大まかな違い}
・本来の(Zeroにおける)第四次聖杯戦争を知る[[エルメロイ2世>ウェイバー・ベルベット]]を主としたカルデアによる介入
・&color(red){衛宮切嗣の不在}
・謎のサーヴァント・[[エミヤ(アサシン)>衛宮切嗣]]の存在
・&color(red){瞬殺されるアーチャー}(とキャスター)
・大聖杯が破壊されず起動する
・&color(red){&bold(){登場人物の多数がバッドエンドを回避する}}

**&bold(){▼キャラ毎の本編との結末の違い一覧}

&color(red){&bold(){【◎】}}
セイバー :生存。悔いを残すことなく英霊の座へと帰った。今回はマスターがアイリのままのため無視されることもなく、金ぴかに求婚されたりといった心労も無し。
アイリ  :生存。綺礼に殺害されることも聖杯の器として機能することもなかった。後に、彼女の姿をした聖杯の端末が(全ての終わった特異点で一騒動を起こすものの)サーヴァントという形でカルデアに保護。
ランサー :生存。マスター交代劇こそあったものの、ケイネスと[[主人公>主人公(Fate/Grand Order)]]への忠義を果たし、共闘したセイバーと共に座へと帰った。
ケイネス :生存。エルメロイⅡ世の説得により途中で聖杯戦争から離脱。半分本作のネタ要員と化していたが、最後にはその鋭さの一端をプレイヤーに見せつけた。
ソラウ  :生存。ケイネスとの会話の中でのみの登場だったが、ケイネスと共に聖杯戦争から離脱。…ランサーと離れることは彼女にとっては不幸だったかもしれないが。
雁夜   :生存。時臣への復讐をアーチャー撃破という形で果たし、右腕ごと令呪を差し出すことと引き換えにライダーの助力を得て桜の救出にも成功。
桜    :ライダーを介して雁夜に救出される。右腕を失った雁夜と共に病院送りになるが、間桐家がほぼ壊滅した為、その後は遠坂家に戻るなり適切な保護を受けられたと思われる。

&color(red){&bold(){【◯】}}
葵     :(恐らく)生存。描写は存在しないが、作中の展開的に雁夜に襲われることはなく、時臣も存命であるため精神を病むこともないと思われる。
璃正    :(恐らく)生存。描写は存在しないが、ケイネスが聖杯戦争から離脱するため、少なくとも彼に殺されることはない。
ウェイバー :生存。最終決戦に参戦し、命を懸けて戦うことの恐ろしさを知る。それはきっと彼の未来にとって大きな意味を持つだろう。
ライダー  :第三勢力として動き、最終的に主人公達と対峙。惜しくも敗れ退場するが、本編と変わらない器の大きさを見せつけた。

&color(blue){&bold(){【△】}}
切嗣   :セイバーの代理マスターではなく、エミヤ(アサシン)としての登場。世界の安全装置「抑止力」として、目覚めた[[アンリマユ>この世全ての悪(Fate)]]と戦い続ける…。
舞弥   :登場しない。仮に描写が無かっただけだとしても、作中の展開的にバーサーカーの襲撃を受けることはない。((ただし、切嗣の不在=切嗣によって戦場から救出されていないまま、と考えることもできる。))
時臣   :描写は存在しない。生存の可能性が高いが、アーチャーの敗退に加え土地の霊脈を滅茶苦茶にされるという散々な結果に。
凛    :時臣の不幸は最終的に跡継ぎの凛にまで及んだ可能性大。エルメロイ2世も後の弟子の不幸を察しつつも「いい実習課題」と意に介さぬ始末。
綺礼   :描写は存在しないが、アーチャーが早期退場したことにより、彼が愉悦に目覚めることはなくなるか、もう少し先の話になるのだろう。
バーサーカー :雁夜が令呪を放棄したことで消滅しかけるが、その後は臓硯によって使役され、退場。セイバーに自身の思いをぶつけることは叶わなかった。
臓硯   :終盤、主人公達を襲撃。大聖杯を起動し冬の聖女を目覚めさせるが、ユスティーツァとの再会を喜びながら既に汚染されていた黒聖杯に喰われた。

&color(blue){&bold(){【✕】}}
キャスター  :工房にいた際に主人公達とケイネス陣営の襲撃を受けそのまま退場。例の芸術作品こそ作っていたようだがそこまでやりたい放題できなかった。
龍之介  :主人公たちがキャスターを討伐した際にすでにエミヤ(アサシン)により殺害されていた。唯一本編とほぼ同じ退場だったが、彼が本編と同じ答えを見つけたかは不明になっている。
アーチャー  :聖杯問答時にバーサーカーに襲撃され、呆気なさ過ぎる退場。とにかく影が薄い…が、散り際にこのイベントの全てを見通したようなセリフを残している。
アサシン :原作に負けずの扱いの悪さ。気配遮断がまともに通用せず主人公達に狩られまくる。最終的にはアーチャーを失った時臣へとマスター交代するが、上手く使いこなせず退場。





*【余談】
**◆製作の経緯
『Fate/Zero』が企画された経緯は、同人版第1巻の解説で奈須が明らかにしている。
『Fate/stay night』のセイバールートを執筆中、奈須は入院直前まで行っていたことがあり、助っ人ライターとして虚淵の採用が検討されていた。
結局、奈須が全編を書き上げたのだが、そのファンディスク『Fate/hollow ataraxia』で、ゲストライター候補に虚淵の名が挙がる。
武内が虚淵に打診したところ、「いっそ第四次聖杯戦争を書かせてくれません?」と逆に提案される。
その嬉しい提案を奈須が了承したことで、ここに『Fate/Zero』の制作はスタートした。

一方この頃、虚淵は自分のバッドエンド症候群に絶望しており、ライターを辞めることまで考えていたという。
そんな中で舞い込んできた、『Fateの外伝を書く』という魅力的な企画。
虚淵はこの執筆を通して、再びライターとしての楽しみを見出せるようになり、現在に至るのだとか。
彼がもし『Zero』に出会えていなければ、『[[ジャンゴ>続・殺戮のジャンゴ~地獄の賞金首]]』や『[[まどか>魔法少女まどか☆マギカ]]』等の作品が世に出ることはなかったのかもしれないと考えると、
人生の不思議さ、巡り合わせの妙を感じずにはいられない話である。

ちなみに虚淵が「第四次聖杯戦争を書きたい」と思ったそもそものキッカケは、
『Fate/side material』(『Fate/stay night』の初回特典)に載っていた若き言峰の短髪&イヤリングに胸キュンしてしまったからとのこと。
そんな氏は『Zero』の執筆が楽しくて仕方がなかったのか、奈須がドン引きするほどのペースで1巻(1章ではない)を書き上げたらしい。

余談だが、ドラマCDの[[王の軍勢]]のシーンには虚淵や奈須を含むスタッフ総出で参加していた。


**◆『[[Fate/stay night]]』との関係
色んな意味で異色な本作は、他のFateシリーズとの対立が桁違いに多い作品でもある。
原作である『stay night』の設定とも異なる部分があったりと、諸々の背景から賛否両論。
公式も、本作の立ち位置を「正史」と言ったり「パラレル」と言ったり、発言がぶれていた為、尚更どちらなのかと揉める一因になってしまった。

またアニメ化に際し、多くの新規視聴者がこの『Zero』をきっかけにFateシリーズに触れることとなった。
しかし、前作アニメ『Fate/stay night』の出来栄えや、“本作で描かれた[[セイバー>セイバー(Fate)]]等”を基準にしてセイバーをはじめとする一部キャラを罵倒する視聴者が続出。
更に『stay night』で描かれたり語られたりした、セイバー、[[衛宮切嗣]]、[[言峰綺礼]]らの根幹に関わる人物像と本作の食い違いや、
『stay night』にきちんと繋がらない描写があることも従来のファンから波紋を呼んだ。
その後も、『TYPE-MOON 10周年記念オールキャラクター人気投票』では、セイバーと言峰綺礼、ギルガメッシュらは『stay night』『Zero』で明確に区別されたり、
公式ファンブックでセイバー本人が「私、なんか性格違うような…」と言ったりすることも。
ドラマCD『アーネンエルベの一日』では、『Zero』について「&bold(){ドラマのためならば、原作をも殺すをスローガンに}」という発言もあったりする。
こうした背景によって、「zeroショック」と呼ばれるかつてない作品闘争が始まってしまった。




当然のことだが、ZeroにはZeroの、stay nightにはstay nightの良さ・魅力がある。
どちらが面白いかという議論は、&bold(){実際に作品を観た上で}各々で判断して貰いたい。
勿論だからと言って、&bold(){「自分には合わないから」とその作品を罵倒して良い理由にはならない}ということを念頭に置いておいて欲しい。

『Fate/stay night』の再アニメ化決定の際には、
武内氏は「監督である近藤さんには『Fate/stay night』は『Fate/Zero』から続く話でありながら、違う作品なんだと。矛盾したことを何度もお願いしています」
とコメントしており、同一舞台の物語ではあるものの、あくまで別作品として見てそれぞれ楽しんで貰いたいという旨を述べている。

また、奈須氏も『Zero』について『[[Fate/strange Fake]]』(小説版)1巻解説において、
「作品ごとの違いをあえて分類するなら、【Zero】は『stay nightと条件は同じだけど微妙に違う世界』、
 【[[Fate/Apocrypha]]】は『途中までは同じだけど今は完全に別の世界』、
 【[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]】は『完全に同じ世界、ただし三田誠スパイスにより大気濃度がちょい違う濃密魔術もの』」と発言。
『stay night』とはパラレルである事が公式に認められた。

ufotable制作の『Fate/stay night Unlimited Blade Works』1クール最終話の実況ツイートにおいては、
「鏡界汚染世界。橋は昔から境界であり、現世と幽世を隔てるきざはしである。加えて、ここは十年前に異界の邪神が呼び出され、
 汚染された川。そのあたり利用して、キャスターはまるっと位相をズラして標的を招き入れたって寸法よ」とも発言されている。

こうした「《微妙に》違う世界である」という発言・「『エルメロイⅡ世の事件簿』は『stay night』と完全に同じ世界」という発言を総合するに、
現在の解釈としては、『stay night』の世界における第四次聖杯戦争で召喚されたサーヴァントの顔ぶれや大まかな流れは『Zero』と同じでありながら、
セイバーらの人物像のような細かな点は異なる……といった具合だろうか。

二作品は「パラレル」の物語であるため、それぞれで語られた展開や設定には矛盾点が存在するが、
『stay night』内の第四次聖杯戦争と『Zero』内の第四次聖杯戦争の内容は「似ている」。
これくらいの認識の方が、作品を楽しむ分には丁度良いのかもしれない。





#center(){――ケリィはさ、どんな項目にしたいの?――}

#center(){――僕はね、秀逸な項目にしたいんだ――}

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}
#include(テンプレ3)

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