ふぶき(ポケモン)

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ふぶき(ポケモン) - (2018/07/09 (月) 23:59:13) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/28(火) 22:30:07
更新日:2024/04/07 Sun 18:39:48
所要時間:約 3 分で読めます




ポケットモンスターシリーズに初代から存在する技。

威力:120(XYから110)
命中:70%(初代では90%DPt以降は天候「あられ」で必中に)
PP:5
タイプ:こおり
分類:特殊
接触:×
範囲:相手全体
追加効果:10%の確率でこおり状態に(初代では30%)
技マシン14


大量の雪や冷気を強烈な風に乗せて相手を凍てつかせる。

初代から共通して技マシン14で覚える事が出来る技。
初代ではポケモン屋敷で手に入るわざマシンで覚えさせることが出来る。

はかいこうせん」同様、初代ではその壊れ性能で猛威を奮った。

攻撃面で優秀なこおりタイプにして高威力の大技。
しかもこの手の大技にしては命中率が高く、同じ威力120の技ではかみなり(70%)、ハイドロポンプ(80%)、だいもんじ(85%)を追い抜いて90%という命中率を誇る。
ついでに言えば溜めや反動などもない。

これだけでも十分に鬼畜な性能なのだが、更に3割の確率で凍り状態にするという訳の分からないぐらい凶悪なオマケ効果付き。

当時の凍り状態は自然治癒する事は無く事実上戦闘不能と同義。
一応ほのお技を受ければ溶けるのだが、「ふぶき」を使うみずタイプが猛威を振るっていたため、炎技も炎ポケモンも需要はなかった。
しかも炎技を受ければ溶けるなので、わざわざ凍らせたポケモンを溶かしてくれるようなお人好しなんている訳がなく、無いも同然の治療手段だった。
実は「くろいきり」でも解除できたのだが言うまでもなく相手依存。

それでもシナリオなら道具で回復できるが、対戦では使えない上に当時は道具をポケモンに持たせることはできないので治療法は無いと言っていい。
つまり、事実上3割の確率で即死の追加効果を持っていたわけである。
しかもひんしでは無く相手は生き残っているため、そのままでは当然積みの起点にされる。
当時は1回でも異様なほどの回避率上昇を見せる「かげぶんしん」を誰でも覚えられたため、交代に1ターン浪費させられその間にかげぶんしんを1回積まれると考えると、ひんしよりタチが悪いとすら言えた。

更にこおりタイプは一応みずとこおりタイプにはいまひとつなものの効果がない相手はおらず、
本来なら強力だった筈のドラゴンタイプ、他のタイプとの複合することで種類の多いひこうタイプに有効で、ついでにくさとじめんにも有効だった。
弱点となるタイプに関しては凍り以前に一撃死も珍しくなく、これだけで多くのポケモンがガチ対戦ではほぼ使えなくなった。
一応すばやささえ高ければ先手で何かしら狙うということは出来る。
こおりが無いにも関わらず初代における一線級のポケモンであるケンタロス・サンダース・ダグトリオなどは、全員すばやさが高めなこともあってどうにか免れている。

もはや使えない状況を探す方が困難であり、明確に他の技を使った方が良いのは相手が氷タイプを含み尚且つダメージ減少させられる場合程度。
フリーザー相手にすら、最良択だとは限らないのだがその攻撃力と命中率から撃つのも普通に有りだった。

適当に乱発しているだけでも恐怖というか、ふぶき対策は基本であり、あとはいかに育成するかということと命中・急所・凍結のランダム要素による運ゲーになるため、
初代における上級者同士の戦いともなるとかえって戦術の幅が極めて狭くなる。

弱点らしい弱点はPPが少ないことくらい。
これをタイプ一致で放てる上に相手のふぶきで凍る事のないこおりタイプはエスパータイプと並んで当時の最強タイプである。
あとははかいこうせんをより強力にするためにノーマルタイプ程度。禁止技とかを設けなければ大体この三強。
今でいう世紀末な環境だったのに、ほとんどふぶきによってその地位を築き上げたわけである。
一応れいとうビームの方も十分強い上にふぶきと違って命中率も100でPPも10だったのだが、大体ふぶきの劣化版だったので対戦での採用例は少なかった。


特に高い特攻を持つルージュラフリーザーの放つ「ふぶき」は恐怖。
特にフリーザーは伝説のポケモンで能力値も高く、ふぶきの性能も相まって初代ポケモン最強候補とまで言われた程。
「ドわすれ」を積んだミュウツーがこれを乱射して来る場合も多く、この二匹はポケモンと言うより最早殺戮兵器。
その性能からこおりタイプ以外にも当然のように使用され、スターミーなどは当然として、特攻が低めのケンタロスにまで採用された。
この技が大流行していたが故に氷技4倍のカイリューは冷遇されていたが、上記のように凍る事自体が大損害であるため
凍る前にひんしになってくれるからまだマシ」とか意味不明な扱いを受けることもある。

…しかしこんな壊れ技がこのまま放置される訳が無く、ポケモンスタジアムからは凍りの追加効果は一割に低下。
更に控えに1匹凍ったポケモンがいたら凍り状態は発生しない仕組みになっていた。
うっかり凍る事が少なくなったためナッシー等は多少地位を上げたが、ダメージ4倍とあまりに大きすぎるダメージを負うカイリューは相変わらずである。
それでも威力に対する命中率の高さはそのままのため、「れいとうビーム」に取って代わられる事は無く強技の1つとして多くのポケモンに使用された。

やはり命中率90%は強すぎたため、金銀(第二世代)からは命中率が70%と「かみなり」並に不安定となりその地位を急落させてしまう…

一応金銀ではスロットの景品であるためレア技という地位は何とか保っており、「れいとうビーム」の技マシンも無くなったためまだそれなりに需要はあったが…


なんとクリスタルから「れいとうビーム」が教え技化。
更にルビー・サファイア(第三世代)では「はかいこうせん」同様デパートで普通に買えてしまうようになりレア度も急落…

第三世代のダブルでは範囲攻撃のメリットを得たが、相手2体に攻撃する技は半分の威力でしか通らないためしょっぱい火力に。
実用面では完全に「れいとうビーム」に取って代わられる。

初代の栄光は何処へ…

ただしダイヤモンド・パール(第四世代)では範囲攻撃による威力減衰が3/4へと緩和され、
さらに天候が霰の状態で必中になる効果が追加され霰パユキノオー単体運用時の主力技としての使われるようになりロマン技から脱却した。
ちなみに09大会の国内準優勝パーティーは霰パである。

またGSルールではミュウツーと共に吹雪を連打する戦法、「ノオツー」が開発された。
吹雪が次々相手フィールドを襲う様は2割凍結と相まって初代の栄光を我々に思い出させてくれた。

とは言え、第4世代では戦法の一角という程度にとどまっていた…

が、キュレムの登場により第5世代ではさらに強化。
ホワイトキュレムのC170からの暴力的な威力のふぶきは環境を塗りつぶすのには十分すぎた。
果たしてクリスマスカップはミュウツー(使用率1位)・ホワイトキュレム(3位)・ユキノオー(非伝説では1位)による猛吹雪に包まれた…
流行りすぎて雨にするはずのカイオーガすら吹雪を撃ってくるとんでもない環境になっており、
思い出させてくれるどころか、嫌になるほどに初代並のふぶきゲーと化してしまっていた。

対策にあられを変えてしまえばいいじゃないかと思えるが、
実は第4~5世代のダブルバトルのふぶきは霰なしですら威力期待値はりゅうせいぐんと同じであり
天候を変えても威力が落ちないため、天候を変えても避けないと何も変わらなかったりする。
お陰で天候を変えたにもかかわらずホワイトキュレムの素吹雪の暴力に敗れ去ったトレーナーは数知れず…

ついでにふぶきだらけの環境になったことで弱点のポケモンは余程強くないと人権すらなくなってしまうという弊害も生んだ。

…あまりにクリスマスで大暴れし過ぎたせいか第6世代では
他の特殊技となかよく威力低下という仕打ちを受けてしまった。貴様はやりすぎた
霰に関しても自然発生した天候以外は永続しないように仕様変更となり、ふぶきの使い勝手は更に下がっていった。

さらにORASゲンシグラードン・ゲンシカイオーガ・メガレックウザが「あられを無効にする」というチート特性を得てしまったので
禁止級解禁ルール下ではコンボそのものが成り立たなくなってしまい大幅に弱体化するハメになった。


一方で新たなる霰発動要員であるアマルルガも登場。
ゆきふらし一択のユキノオーと違ってもう片方の特性も使い勝手が良く、見せ合いで霰パかどうかを読みづらくなった。
更にアマルルガは弱点が多過ぎて落とされやすいと言う難点があるものの、補助技自体は極めて豊富なので、ユキノオーとは全く違う立ち回りが可能である。

ポケットモンスター サン・ムーンでは本作追加のリージョンフォームキュウコンと第二特性としてバイバニラが「ゆきふらし」を習得。

吹雪を使うパーティの戦略自体は多様化していると言えるだろう。

ちなみに何だかんだでストーリー上では終盤に出てくるドラゴンタイプのジムリーダー四天王対策に重宝することが多い。
これは中盤〜終盤の街でお金さえ払えば確実に手に入ること、冷凍ビームの技マシン入手がチャンピオンロード付近か殿堂入り後と最終盤となることが背景にある。
第4世代までは技マシンは使い捨てだったので無限入手可能だったのも大きい。
冷凍ビームが手に入らず結局吹雪でシロナガブリアスを吹き飛ばした人も多いはず。




ふぶきでフリーザ様を倒した方に追記修正お願いします。

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