HERO SAGA

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HERO SAGA - (2016/05/25 (水) 18:15:58) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/04/30(月) 02:39:06
更新日:2024/02/15 Thu 15:30:08
所要時間:約 5 分で読めます




『HERO SAGA』とは、模型ホビー雑誌「月刊Hobby JAPAN」にて連載中の小説作品である。

作者は石ノ森プロの早瀬マサト氏。



【概要】

財団B……もといバンダイより展開されているフィギュアシリーズのひとつ『S.I.C.』を挿し絵代わりに用いるジオラマ小説(フォトストーリー)。
何気に10年以上連載している長寿作品であり、ホビージャパン連載分と書き下ろしを含めたムック本が出版されている。


S.I.C.は基本的に石ノ森章太郎関連の作品しかラインナップにないので、必然的に氏の作品の外伝となる。また、石ノ森プロ公式と紹介されている。
基本的に4~5話完結のオムニバス形式であり、内容は本編の後日談だったりIFストーリーだったりするが、話数の制約上後半は駆け足になりやすく、そうでなくとも(ある意味当然だが)作品により内容の出来不出来の差が激しい。
文章力やキャラ描写、設定の誤認もしくは変更から作品ごとですら好みが分かれる。

しかし竹谷隆之、安藤賢司ら造形師達が趣向を凝らして製作したジオラマはどれも必見。超カッコいい。
ストーリーも好きな人は好き、苦手な人は苦手ということである。近年は5話よりも長くなることも多く、内容も改善されつつある。

ちなみに一部の設定やモチーフは映像作品にも類似したものが取り入れられていたりする。


2013年にはS.I.C.15周年を迎え、S.I.C.の最新情報やHERO SAGAを紹介するスペシャルページが公開されている。
また、『魂ウェブ』のコンテンツ「魂の骨格」では安藤賢司氏と五島純氏へのスペシャルインタビューが掲載されている。


先述のムック本は2013年12月時点で既刊4巻となっている。

その他、2013~2015年連載分をまとめたものを2016年1月に『仮面ライダー/仮面ライダーウィザード編』として発売。
『剣』系のコラボ企画品、『鎧武』と『ドライブ』の参考出品も掲載されている。



【主な作品】

連載が長いだけあって仮面ライダーシリーズのほぼ全作品+αを網羅しており、流石に此処に全てを載せる事は出来ないので特筆すべき点のある作品をピックアップする。
また、表記も第一期は「MASKED RIDER」、第二期は「KAMEN RIDER」となっている。


  • MASKED RIDER KUUGA EDITION -オデッセイ-
記念すべき第一弾の作品で、『仮面ライダークウガ』の外伝。
超古代に繰り広げられた、リント族グロンギ族の戦いを描く。
先代のクウガであるリクも登場。

この作品は『クウガ』のプロデューサーである高寺重徳氏が監修を行っており、スタッフ太鼓判の外伝である。


  • MASKED RIDER BLACK RX EDITION -After 0-
『仮面ライダーBLACK』・『BLACK RX』の外伝。
RX終了後の物語で、シャドームーンのRX態や創世王状態が見られる色々と凄い作品。
RXの後日談だが、宣伝の意味もあってBLACKも登場する。


  • MASKED RIDER V3 & RIDERMAN EDITION -RIDERMAN ANOTHER AFTER-
仮面ライダーV3』の外伝。
最終回後のライダーマンの消息を書く。

出来が良かったためか、後に仮面ライダーSPIRITSにて結城丈二編の原案となっている。
両作品の最大の相違点は、ライダーマンの身体の状態。


仮面ライダーZO』・『仮面ライダーJ』を合わせた外伝。
それぞれ独立した作品の両者を同一の世界観として展開し、二人の姿が似ている理由も明かされる。
各作品のキャラに加えオリジナルの赤ドラスも登場。


  • MASKED RIDER AGITΩ EDITION -HEAVEN'S DOOR-
仮面ライダーアギト』の外伝。
雑誌掲載時は実は倒した敵がオルフェノクだったと仮面ライダー555とのハイパーリンクになっていた。
ムック本化の際に無かった事にされ、敵もオルフェノクからロードに変更。


仮面ライダー剣』の外伝。
現在、後日談として発表された作品の中で一番最終回から時間が近い。
さんのうっかりや残念ムッキーといったある意味オリジナル通り。

おそらく、時期的に剣崎はこのストーリーの後で士と対立したり(ディケイド)、ブルースペイダーを修理に出したり(ドラマCD)、紛争地帯に向かったり(超全集)、統制者に立ち向かったり(小説)するものと思われる。


仮面ライダーディケイド』の外伝。
門矢士達とユリ子、藤兵衛、そしてストロンガーの世界とは別の世界出身の城茂を軸に話が進む。
シリーズの中で連載が最も長く続いた。
ストロンガーをFFRしたりストロンガーの世界の城茂が大首領だったりと、ディケイドらしく色々カオス。
時間軸としては本編の世界ではないものの、デルザー軍団登場あたり。

本編未使用のカードを使用したディケイドカブト マスクドフォームも登場している。
また、この作品でリファインされたジェネラルシャドウは『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』に逆輸入されている。
何気にディケイドが「世界の破壊者」と呼ばれる理由が語られていたりするので、ファンは必見。


  • KAMEN RIDER W -Playback-
仮面ライダーW』の外伝。
とうとう石ノ森御大本人が登場。「ショウタロウ」繋がりでフィリップと相棒を組む。
他にもふうとくんドーパントやらトキワ荘の前に立つCJXやら中々にシュールな絵面が多い。
明確にセリフがあるキャラとしてはオリジナルからはフィリップしか登場せず、おやっさんも話さない。
しかし、それにはある訳が…

時系列的には48話~49話(最終話)の間辺りの話だと思われる。


  • KAMEN RIDER OOO -OOZ-
仮面ライダーOOO』の外伝。
『レッツゴー仮面ライダー』の後日談で、ショッカーグリード以外にも5体の人造グリードが登場する。
映司のヘビ嫌いもクローズアップされており、ショッカー首領や『将軍と21のコアメダル』におけるブラカワニに関する話も出てきている。

ラストは意外な展開を見せている(曖昧ではあるが)。


  • KAMEN RIDER WIZARD EDITION -魔法使いの弟子-
仮面ライダーウィザード』の外伝。
ウィザードの後日談で、奈良瞬平を主人公に据えて物語が進む他、『仮面ライダーOOO』の鴻上光生里中エリカも主要人物として登場する等、
事実上ウィザードとOOOのクロスオーバー作品となっている。
更に『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズMOVIE大戦 MEGAMAX』に登場した未来ライダーたちも物語に絡んでいき、湊ミハル/仮面ライダーアクアの再登場や仮面ライダーポセイドンの復活と暗躍が描かれる。

ちなみに瞬平によると、この世界には三大何しているのか分からない大企業なるものがあるらしく、
一社目がスマートブレイン社。
二社目が鴻上ファウンデーションらしい。
三社目は後述の『MASKED RIDER DECADE EDITION -オーズの世界』にて、ユグドラシル・コーポレーションと明言された。


  • MASKED RIDER DECADE EDITION -オーズの世界-
『仮面ライダーディケイド』と『仮面ライダーOOO』のクロスオーバー作品。
月刊ホビージャパン2015年12月号から掲載中。
タイトル通り、光写真館一行が『OOOの世界』に向かう作品。
当然ながら『OOO』でお馴染みの鴻上会長らも登場する。
もちろんオーズも登場するのだが、全長28mの弩級サイズで暴れているなど謎が多い。
ちなみに、この世界にはユグドラシル・コーポレーションやスマートブレイン社も存在している為、
OOOの世界というよりは『平成オールライダーの世界』と言うべきかもしれない。

ディケイドの時間軸は不明ながら、いまだ夏海がライダー大戦の悪夢にさい悩まされており、
更にはディケイドが破壊者としての部分が危惧されている状態。
士や夏海の会話からして、ライダー大戦は勃発していない様子。
つまりはTV版最終話にも劇場版2作品にも至っていないのだが、「旅の途中」なのだろうか?
ただし士がライダーロボや仮面ライダー3号を知っている等、少なくとも『スーパーヒーロー大戦GP』の後の話の様子。
ちなみにユウスケはその事を知らない。士単独であの世界に向かったのだろうか?
更に作中、ユウスケが人間の負の感情に引き寄せられる怪物と戦う黄金の騎士の活躍を描くTV番組の事を話している。



【オリジナルライダー】

外伝と言う性質上、オリジナルライダーも少なからず登場する。
ここでは代表的な戦士を記載。名前の前に※が付いているのはS.I.C.として販売された物。

なお同じ位オリジナル怪人も居るが、やっぱり書ききれないので割愛する。
姿があまり変化していないライダー(風祭真の息子の風祭新など)や小説に登場しないアレンジ作例(吹雪鬼など)も割愛。


  • ※アナザーRX(白いRX)
  • ※アナザーシャドームーン
前者はシャドームーンが月の力を得て強化された形態。
後者はシャドームーンの肉体とRXのキングストーンを奪って変身した創世王の真の姿。

アナザーシャドームーンは非可動タイプも発売された。
カラバリ商法でもある。


変身者は間口正一。
己の欲望の為だけに力を振るう、アギトの世界では唯一の『純粋悪』たるライダー。
アギトと全く同じ姿(実現はしなかったが作中の人物もアギトとして目覚めかけたときは同じ姿)だが、怒りによってシャイニングと対になるミラージュへと変身する。

スペック的にはシャイニングとほぼ互角だが、カリバーがない分一歩劣る。
また『神』を自称しているものの、その姿はこの世界に於ける神とは正反対の白一色である。

連載版ではアギトとオルフェノクの複合体としての姿である。


  • ※プレ・アマゾン
ギギの腕輪を手に入れる前の仮面ライダーアマゾン
力が通常時の1/3で、寿命も三日しかない。


王蛇がナイトから奪った《サバイブ-疾風》を、牙召杖ベノバイザーツバイに装填してパワーアップした姿。
よりエジプトのファラオっぽくなった他、基礎能力も龍騎やナイトのサバイブより上。
作例ではエビルウィップも毒々しくなっている。

契約モンスターはベノヴァイパー(作例なし)、ファイナルベントはポイズントルネードクラッシュ(9000AP)。
また、最凶のキメラであるジェノサバイバー(AP:15000)も生み出した。


真司と同化したリュウガが、手に入れた《サバイブ-烈火》を暗黒龍召機甲ブラックドラグバイザーツバイに装填してパワーアップした姿。
龍騎サバイブとよく似ているが、龍騎には無いトゲの様な装飾が見られる。

契約モンスターは暗黒龍ブラックドラグランザー(作例なし)、ファイナルベントはドラゴンファイヤーストーム(10000AP)。


戦国時代の音撃戦士である響鬼が猛士の剣を使って強化変身した姿。
全体的なシルエットは本編と同じだが、鎧の意匠がより強く出ている。

本編中盤に登場する「鬼の鎧」の参考になった。


Gシリーズのプロトタイプ。
後継の仮面ライダーG3以上にクウガに似ている。

人間には扱えるものではないことから警視庁の地下倉庫に保管されていたが、アンノウンに乗っ取られ、G3ユニットと対決する。
未確認生命体4号(≒クウガと思われるが本編同様に明らかにはなっていない)と同じ様にイレギュラーではあるものの電撃でのパワーアップも可能。

ビートチェイサーの発展型かつガードチェイサーのプロトタイプであるロードチェイサーも封印されており、G3MILDを装着した尾室君が搭乗した。
また、G2の存在も触れられており、放送当時に描かれた「てれコロコミック」の漫画版と同様に非装着型の模様。

『S.I.C.HERO SAGA vol.4』のインタビューによると、G5から最終的にゼクトルーパーに繋がる話も展開するつもりだったそうだが、スケジュールの都合で実現できていない。


  • 仮面ライダーG4-X
G3-XとG4が戦った結果、G3-Xは修復中でG4の残骸はそのまま倉庫行となっていたが、G1対策のために氷川さんのアイディアの元、急遽G3-Xの破損部にG4のパーツを組み込んで便宜的に修理した姿。
そのためG4を強化したものではなくG3-Xの発展型といった方が近い。
付け焼刃な作業だったことと元々装着者に負担を強いるG4のパーツを組み込んだせいで装着者への負担は増したが、スペックは向上している。

劇場版の後日談であるため後にどうなったのかは不明(TVと映画はパラレルの可能性がある)だが、あくまでも緊急の形態で能力の向上も僅かなのでG3-Xに戻されたと思われる。
青いボディに青いコンパウンドアイ(複眼)という珍しいライダー(後のウィザードのウォータードラゴンも該当)。

後年のS.I.C.アギトの補完企画ではG4用のオリジナルバイクの作例も製作されたが、ストーリーには出てきていない。


ラウズアブゾーバーに挿入したダイヤのアブゾーブQ、ラウズしたダイヤのエボリューションKでパワーアップした姿。
ダディは融合係数がそこまで高くないのでカテゴリーKとだけ融合しているが、この状態が本来のキングフォームである。

アンデッドクレストが存在せず、胸部にカテゴリーKのハイグレイドシンボルとしてギラファノコギリクワガタの紋章が刻印されている。
ラウズカードはギルドラウズカードに進化せず、キングラウザーは個別ではなくライフルのような形の超強化版ギャレンラウザーになっている。

作例は小説がない特別編で、ブレイドKと共に武器を装備し、王者のようにマントを装着していた。勝てる気がしない。

S.I.C.15周年×HJ創刊45周年スペシャルコラボ企画の第2弾として2015年に通販が行われ、各部や武器など作例からブラッシュアップが行われている。


ラウズアブゾーバーに挿入したクラブのアブゾーブQ、ラウズしたクラブのフュージョンJでパワーアップした姿。
カテゴリーJの力により、主に攻撃面や防御面に特化している。
しかし飛行はできないので、やはりフロートにお世話になるだろう。

両肩にオリハルコンタスク(牙)が装着されて象の顔のような意匠が施され、胸部にカテゴリーJのハイグレイドシンボルとしてエレファントの紋章が刻印されている。
前腕は象の足のような巨大なアーマーに覆われており、パワーに秀でていることが一目で分かる。
また、武器であるレンゲルラウザーの後端にディアマンテエッジが追加された他、エレファントアンデッドの鉄球も装備している。

こちらも特別編に登場し、カテゴリーAに支配され暴走した睦月がダディJを踏みつけてフルボッコにしている。
『RIDER WARS』という巨大ジオラマではこの作例も流用され、今度はディケイドに踏まれている。ダディは泣いてもいい。

バンダイ×HJコラボの第1弾として2014年に通販が行われ、同様にブラッシュアップされている。


  • プロトタイプイクサ
嶋さんが変身する、仮面ライダーイクサのプロトタイプ。
姿はセーブモードに似ているが、胸が十字架を模した形状になっている。
どうしようもなく弱かったらしく、ルークに一方的にフルボッコにされたとか。
「イクサハンマー」で電気を帯びた杭を打ち込む。

また、嶋さんが無事だった経緯や、今でも体を鍛えている理由が明かされた。


  • ストロングゼクター
ディケイドが仮面ライダーストロンガーをFFR(ファイナルフォームライド)した姿。
フォルムはゼクターカブトと似ているが、よりストロンガー的な意匠が出ている。
戦闘面での活躍は特に無し。


本編から10年後、医者になれたもののアギトの力に覚醒した真島浩二が変身した姿。
制御しきれない自身の力に苦しんでいる。
外見は翔一アギトに近いカラーリングの木野アギト。


  • アナザーアギト バーニングフォーム
自身を倒してもらおうとギルスに戦いを挑んだ後、アナザーアギトが更に覚醒した姿。
青に近い紫にシャイニングフォームの銀色を足したようなカラーリング。
エクシードギルスのワイズマンモノリスがアギトの力を吸収したことで正気に戻ることができた。


  • ショッカーオーズ
拘束された映司が奪われた強制変身させられたオーズコンボ形態
オーズドライバーには人造グリードが変化したコアメダル(ショッカーメダル、ゲルショッカーメダル、デストロンメダル)がセットされ、人格はショッカーグリードに乗っ取られている。


  • 首領
物語終盤、オーズドライバーを解析して作られた6連ドライバーにより禍々しいライダーの姿に変身した。
シルエットはオーズの意匠が取り入れられ、何となくミラージュアギトにも似ている。
自ら進んで変化したグリード達の6枚のコアメダル(上記とゴッドメダル、ガランダーメダル、デルザーメダル)を装填しており、その力はプトティラコンボにも匹敵する。


鴻上会長が面影堂に持ち込んだ「黒い魔法石」に映った漆黒のフレイムスタイル。


  • 仮面ライダーリバース
未来においてプロトバースバースに続き新たに開発された生体強化スーツシステム。
汎用性を重視したバースの設計思想から一転して、リバースは戦闘能力に特化したシステムになった。
そのため装着者への負担が大きく、長時間の戦闘はできない。

頭部の人工複眼「Uフラッシャー」やカプセル型ユニット「リセプタクルオーブ」といったバースの意匠を残しつつ、
赤と金のメインカラーや、各部のCLAWsに相当するキャノン、ハサミ、スタビライザー等、全体的なイメージは大きく変化している。
シルエットは上からサソリ・カニ・エビを模したように見え、ある意味で「甲殻類系コンボ」と言えるかもしれない。


  • 巨大オーズ
「OOOの世界」で暴れ回っている謎の巨大戦士。
大まかな特徴はオーズそのもので、メダルチェンジによるフォームチェンジも可能なのだが、
S.I.C.版と同様に各種コンボ形態の頭部、両腕、両足がよりモチーフ元に近い生物的なデザインとなっている。

それ以上に本家オーズと一線を画する差異がそのサイズ。
なんと全長28m、重量22tなMSクラスと凄まじい事になっており、最早ライダーというよりは怪獣である。
オーズドライバーも装備しているのだが、当たり前だがそれも巨大化している。
どうやら超巨大コアメダルなるシロモノの暴走のせいのようだが?

正体はライダーロボであり、3号の代わりにオーズ=映司をコアとして動いている。


  • ファイナルフォームライド オーズ(オーズアーマー)
ディケイドがライダーロボから解放したオーズをファイナルフォームライドする事でオーズ(タトバコンボ)と合体した姿。
タトバコンボを意匠としているが、タカはタジャドルコンボのような翼を纏わせている。





追記・修正お願いします。

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